出版社内容情報
私たちは世界をどのようにして見,聞き,感じ取っているのだろうか? アフォーダンスは,この問題に対する認知科学の最新の解答である.人工知能やインターフェースの設計にも大きな影響を与えるこの理論を平易に解説する.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
calaf
15
感覚器官を通して情報を体内に取り入れ、それを脳で処理して外界の様子を理解する・・・それは昔の考え方。それでは説明できないことがどんどん出てきており、現在では情報は外界の環境の中に存在しているという考え方が一般的であるらしい。。。それがアフォーダンス。分かるような、分からないような・・・2015/03/03
taro335
3
ギブソンの研究を順を追って紹介してくれており、アフォーダンスの本としては読みやすいほうかも。「キメの勾配」から「動きの発見」へと至るあたりは興奮するし、「光りの配列」や「包囲光」も興味深い。しかし、それらを自分なりに消化しようとするとやっぱり難しい…。もっと噛み砕かれた学術色のない一般向けのアフォーダンス本ってないかな。2013/09/05
たかね@心理学
2
ギブソンの生態学的認識論のキーワード「アフォーダンス」を軸に、彼の理論を易しく解説した書。ギブソンの辿った道に沿って誕生の起源から理論を紐解いているため、流れがわかりやすい。この本を読み、「生態学的値」に興味をもつ。2014/10/07
ottohseijin
2
この薄さでこの値段。。。内容は非常に興味深いんだけど。2012/06/24
yuka_tetsuya
2
人工知能がフレーム問題によってなぜ頓挫したのかが、アフォーダンスの概念から見ることで説明できることを知った。動き(変形)の中に動かない物(不変)を見るという不変項(インバリアント)という概念は物の見方に大変に参考になる。我々は空間と時間の中で知覚し、生きている。とすると世界を知り、歴史を知ることで不変性あるいは普遍性を実感できるのではないだろうか?アメリカ留学中に場所と人種が変わっても、人間の心理や悩みは変わらないことを痛感したことを思い出す。2011/04/07