出版社内容情報
数学者ゲーデルが発見し,全世界の数学者を震撼させた不完全性定理.ヒネクレ機械というユニークな例を使ってわかりやすく解説しながら,宇宙論,フラクタル,カオスなどの現代的な視点からこの驚くべき定理をとらえなおす.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nbhd
12
ゲーデル(8)不完全性定理の理解に、まさか、ドラえもんのひみつ道具が持ち出されるとは。四次元ポケットの中には、設計図と材料を入れると、その機械が出てくる、その名も「メカ・メーカー」というのがあるらしい(ゲーデルっぽいけどね)。このゲーデル本では、これを改良したヒネクレ機械なるものが理解の道具となる…いや、ならなかった。結果的に、むずかしいものをわかりやすくしちゃうことの弊害を痛感することになった。やっぱりむずかしくても、ガチゴリに原論文にぶつかるしかないと決意した次第。2016/03/29
ちくわん
4
フォン・ノイマンとゲーデルのやり取りに「興奮」した。ツェルメロの風貌が凛々しい。じっくり闘えば理解できるのかもしれないが、機械の例を読んでいると、激しい睡魔に襲われた。これは何という「悪魔」なのだろう。2017/05/27
kochi
4
ゲーデルさんは謎のままでした…2010/06/12
MrO
3
25年ぶりの再読。あのころのワクワク感はないなあ。年取ったってことか。2019/10/06
Ryotaro Tsunekawa
2
「不完全性は人類の限界ではなく、無限の可能性だと考えてもいいではないか」…数学の話であるのに、まるで哲学か人生論のよう。無矛盾であることと、正しいかどうかは別のことだ、という論も、当たり前なのだろうけれど、僕にはとても新鮮に見えた。2013/07/03