内容説明
微分形式とは、現代数学において重要な役割を果たしている多様体の、さまざまな幾何学的構造を表現し、それらの積分によって大局的な不変量を導き出すものである。さらに、多様体上の偏微分方程式系の具体的記述を与える役割ももつ。微分形式を定義し、de Rhamの定理やRiemann多様体上の微分形式について、理論的な美しさよりも幾何学的な意味に主眼をおいて解説する。後半では現代幾何学の最高到達点である特性類の理論を扱う。岩波講座「現代数学の基礎」からの単行本化。
目次
第1章 多様体
第2章 微分形式
第3章 de Rhamの定理
第4章 ラプラシアンと調和形式
第5章 ベクトルバンドルと特性類
第6章 ファイバーバンドルと特性類
著者等紹介
森田茂之[モリタシゲユキ]
1946年生まれ。1969年東京大学理学部数学科卒業。東京大学大学院数理科学研究科教授。専攻は多様体のトポロジーと幾何学
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