出版社内容情報
大好評の自伝の続編．初恋の人の謎めいた手紙攻勢にファインマンはてんてこまい．ウーマンリブに問いつめられれば理路整然と反撃．そしてスペースシャトル爆発事故の原因調査で駆け回るなど，愉快なエピソードを満載．
内容説明
ノーベル賞物理学者ファインマン最後の愛と冒険。初恋の人アーリーンの謎めいた手紙攻勢に、ファインマンはてんてこまい。結局まんまと計略にひっかかってしまう。自分の著書についてウーマンリブに問いつめられれば理路整然と反撃し、逆にやりこめてしまう。そしてスペースシャトル爆発事故の原因調査で駆けまわり、ついには公聴会の席でテレビカメラを前に実験までして見せるなど、痛快で情熱あふれるエピソードを満載。
目次
ひとがどう思おうとかまわない！
ものをつきとめることの喜び
「ワン・ツー・スリー、ワン・ツー・スリー」
生れてはじめての教授職
トップ・シークレット
出世の秘訣
歩いたかさぶた
ハーマンとは誰だ？
「ファインマン・セクシスト・ピッグ！」
「困りましたね、ファインマン先生」
パップ氏の永久機関
「シャベルを持っていきましょうか」
ファインマン氏、ワシントンに行く―チャレンジャー号爆発事故調査のいきさつ
科学の価値とは何か
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kochi
20
ノーベル賞受賞の理論物理学者ファインマン先生エッセイなど。最初の妻アーリーン（高校時代からの付き合いで、アーリーンが長く生きられないと分かった上で結婚した）や父との思い出でしんみりとし、第2部はファインマン節を堪能（『物理学』の記述でセクシストと呼ばれた！）。白眉は最終部のチャレンジャー号の事故調査委員会についての彼の立場から発表した文章。期待に反して、七面六臂の大活躍ということではなく、利害関係がいろいろある委員の中で比較的しがらみのないファインマンを他の委員が担いで、彼もそれに乗っかった、という感じ。2022/06/13
Ribes triste
8
死別した奥さんのアーリーンとの話も感動しましたが、スペースシャトル、チャレンジャー号の爆破事故の事故調査委員に選ばれ、原因究明をする話が面白いのです。これまでのユーモラスな印象のファインマンから一転、誤摩化しのない真実を明らかにしようとする熱い姿が見られます。権力にとらわれず、研究者であり続ける姿が私は格好良くて好きです。2016/03/19
DEE
5
ファインマン名義の「ファインマンさん」シリーズはこれで終了。 科学へのまっすぐな姿勢は、科学者でなくても通じるところがある。 普通の読み物としても大変面白かった。2016/05/06
黒豆
4
前半はファインマン博士の幼少期の父親との科学に目覚める会話、好奇心旺盛で検証実験好き、恋人との会話そして死別と、飽きることの無い内容、そして後半はスペースシャトル-チャレンジャー事故の原因解析-彼の好奇心、実証主義が発揮されてはいるが、政治的な思惑に翻弄された感じ。そして最後に「科学の価値とは何か」という話が心に残った。一番最後の話-偉大な進歩はおのれの無知を認めることから生まれ、思索の自由なくしては手に入れられない。2015/03/19
イノ
4
何故か物理学の棚に奇抜なタイトルが目に止まり衝動的に手に取った本。物理学のすごい人なのに物理の話しは載ってなくて、ファインマンさんの破天荒なエピソードが書いてある。論理的な考えとぶっ飛んだ発想とすごい行動力と信念をもってて面白かった。他のシリーズも読んでみたい！2015/03/08
