出版社内容情報
現代社会の基本的法体系を,市民生活を中心に興味深く平易に説明し,併せて質の高い学問的内容をもった入門テキスト.道理にかなった法的思考力が身につけられるように,著者の学問経験に即して読者と共に考える.
内容説明
判例を中心に発展してきたイギリスのコモン・ローの特質を、実際の法廷の場面やエピソードをまじえて浮彫りにし、また、原理・原則から論を立てて社会における法の役割を徹底化しようとするドイツ社会の特性を紹介しながら、日本社会との対比を考える。
目次
イギリスの社会と法(日常の法とコモン・ローの世界;法廷の風景―ある刑事事件;法廷の風景―ある民事事件;現代イギリスの社会と法)
ドイツの社会と法(世間と法律家;憲法構造と「闘う民主主義」;「社会国家」における企業と労資関係;性別分業社会の動揺;ドイツ統一とドイツ社会のゆくえ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MIRACLE
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2点(5点満点)。外国法の入門書。戒能通厚「イギリスの社会と法」、広渡清吾「ドイツの社会と法」の二編を収録。有害に認定したのは前者の、戒能の著述。戒能の文章は悪文の見本市。おまけに「諸君」と馴れ馴れしく語りかけてくる。内容は英国の歴史にかんする言及が中途半端で、言っていることに深みがない。複雑な内容を複雑にしか伝えられないのは、研究者として致命的なのではないか。筆者は、自分の稚拙な文章が読者を「法律学への第一歩」でつまずかせていることを、自覚すべきだろう。一方、広渡の文章は、読みやすく、お勧めできる。2012/03/03