出版社内容情報
レーニンの本当の独創について語るのは,今だ.その笑いについて,生命の原初の律動に触れる唯物論について――ヘーゲル,ベーメ,そしてグノーシス主義へ.レーニンという思想を掘る.
目次
第1章 ドリン・ドリン!
第2章 笑いと唯物論
第3章 ヘーゲルの再発見
第4章 はじまりの弁証法
第5章 聖霊による資本論
第6章 グノーシスとしての党
結び 恐がらずに墓へ行ったレーニン
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
懐古民K.S
1
物質と生起、観念論と唯物論、レーニンとトロツキー。全てがダイナミックに描かれている。読んでいてエリアス・カネッティを思い出した。2019/12/17
amanon
1
第一章の「ドリン・ドリン!」のタイトル、及びそこで描かれるよく笑うレーニンの姿が何とも言えず躍動感に溢れているのが印象的。それはそうと、これまで読んできた中沢の著作に感じていた「面白いけれど、何だかね…」という印象は良くも悪くも変わらない。特にヤーコブ・ベーメなどキリスト教思想を持ちだして、レーニンの思想を論じた後半部分は、なまじキリスト教思想に対する興味があるため、非常に刺激に富む物という印象と共に、「本当にそんなことが言えるのか?」とつい眉に唾をつけたく鳴ったのも確か。このあたり誰か突っ込まないのか?2013/08/19