出版社内容情報
古文特有の例外的語法とされてきた係り結びの背後には日本語の「文」の作り方の根底的構造が隠れていたこと,それは現代語のハとガの対立に連続するという創見を明快に説き明かす.古文教師・研究者・学生必読の書.
内容説明
係り結びの起源・役割・消滅過程を統一的にとらえ、その背後にあって古代から現代にまで連なる日本語センテンスの構成原理を説き明かした画期的研究。
目次
第1章 二系列・二類の区別
第2章 ハとモ
第3章 コソ(付シ)
第4章 ゾとナム
第5章 カとヤ
終章 古典語から近代語へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こたろう
1
序章と終章のみ。現代の日本語からは消滅している係り結びについての研究。これが話し言葉でも使用されていたのかは、気になるところだが、おそらく現代と同じように、書き言葉と話し言葉は、異なった形式だったと思われる。貴族たちの教養の一部として、係り結びのような形式が使用されていたのではないかと思った。古代の係り結びのみではなく、現代語への影響などについても、記載されていたので、その部分のみ参考にした。2022/01/12
みなと
1
「こそ」の話には納得できたけど、倒置説にはいささか疑問が残りました。もう一度読み返すことで疑問が解消すればいいのですが…。2012/06/26