出版社内容情報
日本人とはなにか,日本民族とはなにか.近代における日本人のアイデンティティ形成を植民地支配とのかかわりで歴史的に検証し,戦後日本そしていま世界各地で噴出する「民族」のもつ重い意味を,在日の視座から問う.
内容説明
日本とはなにか、日本人とはなにか、日本民族とはなにか。冷戦構造崩壊後の国際社会において、日本人の歴史意識とアイデンティティは揺らいでいる。近代における日本人のアイデンティティ形成を植民地支配とのかかわりで歴史的に検証し、戦後日本そしていま世界各地で噴出する「民族」のもつ重い意味を、在日の視座から問う。
目次
1 民族幻想の蹉跌―「日本民族」という自己提示の言説
2 近代日本の異民族支配―「大東亜共栄圏」構想にいたる民族政策論を中心に
3 日本人のアイデンティティ形成―現代教育における民族的アイデンティティと関連して
4 日本認識における〈内なる日帝〉克服の課題―韓国の日本研究にもとめられるもの
5 象徴天皇制と戦後責任―戦後日本の分岐点において
6 民衆にとっての「民族」とは―民族問題の視角