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だれでもない庭―エンデが遺した物語集

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  • サイズ A5判/ページ数 379p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000012973
  • NDC分類 948
  • Cコード C0098

出版社内容情報

エンデ没後,長年の担当編集者が,短編小説,アイデア・メモ,なぞなぞ,戯曲,長編小説の断片など,広範囲の遺稿のなかから厳選した40数編を収録.『モモ』から『はてしない物語』への橋渡しが読み取れる表題作のほか,今まで読めなかったエンデ作品に出会える.

内容説明

ミヒャエル・エンデが亡くなったあと、長年の担当編集者であり、友人でもあったロマン・ホッケが、短編小説、戯曲、長編小説の断片、バレエの脚本、詩、なぞなぞ、手紙など広範囲の遺稿のなかから厳選した四十数編を収録した本。『モモ』から『はてしない物語』への橋渡しが読み取れる表題作のほか、「牡丹灯篭」から影響を受けたと思われる戯曲「宿」など、初めて出会う作品でいっぱいである。未完の作品も収められており、未完であるがゆえにエンデの創作過程をみることができ、これがまた興味深い。エンデワールドの集大成。

著者等紹介

田村都志夫[タムラトシオ]
翻訳家。1952年生。リッペ専門大学室内建築科およびフライブルク大学哲学科卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

がらくたどん

55
ご感想に惹かれて。エンデの没後に担当編集者によって纏められた「エンデのネタ帳」推敲待ちの中篇原稿から覚え書のようなフレーズまで、ファンタジーの巨人の頭に浮かんだり消えたりしたであろう空想の種が詰まった1冊。凡人だと「え~、それまだ全然まとまってないから見ないで~(悲鳴)」となりそうだが巨人エンデは懐も大きいに違いない。『モモ』や『はてしない物語』しか読んでいない身だが、光を放つためにたっぷりと蓄えた闇も含めて人の心が光と闇に満ちていて、それこそが人という物だと慰められる心地がする。エンデ筆の挿画も楽しい。2022/09/16

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33
空想力は宇宙のような果てない広がりをみせる『ミヒャエル・エンデ』一点の染みから沸き上がり広がる無限世界。一旦広げた世界からエンデの個人的な要素をことごとくふるい落とすことで、彼の作品はシンボルとしての力を得る。ストリーには理念的にも齟齬はない!それでも満足できなかった未発表の作品。たった三行ほどの文章作品であってもゾクッとする。いかに彼が厳しい理想をもっていたか未発表の遺稿がもの語ります。ただの『メルヒェンおじさん』ではない。社会を鋭く洞察し深いテーマ作品を世に送り外界を新しくする力と→2022/09/09

ノクターン

21
エンデ初期作品、未完の物語・そのあらすじ、劇の脚本、読者への手紙などなど。エンデ研究会の発表の一端を見たかのごとく。でもエンデ本人はきっと研究会なんて望んでいなくて、「偉大な文学作品にはメッセージはありません」と読者への手紙で綴ったように、白い紙にあるただの黒いシミを、心のままに感じ取ればいいのだろうなぁと。エンデファンならば〝ロドリゴとチビクン〟と〝だれでもない庭〟を味見してみるだけでも楽しめると思います。AIでは決して紡げない繊細で自由な物語をそこに感じました。2019/10/07

19
ミヒャエル・エンデの遺稿から選抜され、作られた1冊。 短編小説、戯曲、長編小説の断片、バレエの脚本、誌、なぞなぞ、手紙などを収録。 未完の作品も複数有り。 未完に終わっている作品を最後まで読んでみたかった。2023/01/24

アヤ姉

14
エンデの頭の中を垣間見たような気がする。未完の物語や題材メモ(手紙)が収められた一冊。感じたことを何とか言葉で表現してみようとすると、難しかった笑)だいたい「同じ本を読んで…(略)同じものを読むわけではない」「本とは一枚の鏡であり、それは読者をうつす鏡」なのだそうだから、あなたも読んでみて下さいとしか言えない。ただ、まえがきを「はてしない物語」の有名すぎる一文で始める所や私達の見たことのないエンデの一面を語るあとがき、エンデの書いた挿絵だけでも読んでよかった!表題作もいいけど「光を変える」という詩も好き。2015/05/05

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