内容説明
株式会社日本が「ナンバーワン」にのして行った1960、70年代は、三里塚の闘争が政治の枠を越えて熾烈を極めた時期と重なる。三里塚の教会に腰を据えた米国の政治学者である著者は、農民、セクト活動家、空港公団、政治家らにきめ細かに取材し、農民運動史の系譜をたどり、闘争の全体像をはじめて明らかにした。本書は、もっとも現代的かつユニークな「もうひとつの日本」論と言えよう。
目次
1 ふたつの十字路(三里塚・芝山;部落とその住民たち;過去と現在)
2 三里塚闘争(田畑と砦;新左翼セクトとその歴史;三里塚の新左翼セクト;十字路のキリスト)
3 政治力学(反対同盟;上からの視点;抵抗を振り返って)