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内容説明
萎縮する外食業界で気を吐くサイゼリヤ。その強さの秘密、着々と展開する企業力を念入りな取材で解き明かす――。10店舗程度の規模で大手メーカーにPBを依頼、「いずれ200店を超すから一緒に大きくなろう」と大企業相手に平然としたもの。その通りになった。どころか、国内1000店構想も目前だ。大風呂敷を現実にするのがサイゼリヤの創業者・正垣泰彦氏。順風満帆かと言えば、そうではない。創業店が火事で丸焼け、そこからの出発だ。で、『3.11』同社の心臓部、福島・白河高原農場および工場も被害甚大。だが、すぐに仙台で塩害に強いトマトの栽培指導に動き出した。チェーン企業だからできる、これが正垣氏の考える支援策なのだ。20年近く取材し続けた気鋭の著者がサイゼリヤを徹底解剖!!
目次
1 原理原則(サイゼリヤは安い!!―でも、安くするのはホントはむずかしい;味と品質―コントロールすればおいしくなるのだが…;安さとおいしさ―要件を満たすために作業効率・生産性を高める)
2 科学する脳(バーチカルMDとは!?―根っこの部分を掘り起こし、根源から取り組む;経営理念と哲学―会社経営は改善、改善の連続で成り立つ;サイゼリヤ誕生―こいつに商売させたら絶対、成功する!!)
3 飛躍へのステップ(人間・正垣泰彦の魅力―『人のために』を考えると力が湧いてくる;成長の軌跡―外食業にない概念の導入でさらなる躍進へ;海外戦略と試行錯誤のFFS―『失敗を重ねなきゃ、成功なんてあり得ないよ』)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月讀命
55
価格破壊である。兎に角サイゼリアは安い!安くて文句を言っている訳ではない。ミラノ風ドリアが299円。ペペロンチーノが299円。サラダ、スープ付スパゲッティランチが500円。安価だが決して不味い訳ではない。ライバル店にとっては大変であろうが、私達貧乏人にとっては大きな味方である事は確かだ。味と品質、安さと美味しさを追求しながら、サイゼリアの経営理念と経営哲学を物語る。産業の革命児、正垣泰彦氏は他店でのアルバイトを経験し、東京理科大学在学中に開業、今に至る道のりに感服する。明日の昼食もサイゼリアにしよう。2014/06/01
Willie the Wildcat
30
品質と生産性という基本戦略の下、「一貫性」、「社会性」、そして「誠実さ」といった哲学。従業員1人1人への哲学徹底による文化醸成。故の”トラットリア”!出店戦略が印象深い。特に、一極集中出店の件。軸がぶれないのみならず、理由に共感!立地の観点では、ここシンガポールでも、確かに必ずしも一等地のSCでもなければ、SC内でも最善とは言えない店舗位置。目先の数値ではなく理念。泰然自若な姿勢が羨ましくもある一方、頭のどこかで数字をはじいている自身の姿勢を憂う・・・。頭が固いんだろうなぁ。(汗)2014/12/22
南
23
東日本大震災の話から始まる。復興支援に、雇用と納税で力になりたいという想いが素敵。サイゼリヤは家から徒歩1分のところにある、深夜もやっている『カフェ兼食堂』のイメージだったけれど、もっと素敵なレストランでした?。2018/07/16
kakoboo
15
圧倒的で徹底されたビジョンを掲げたこの会社は日本の外食チェーンの鏡だと思います。効率性を追求するとあまりにも無機的になる可能性もありますが、このお店は情熱的で革新的です。安いし美味しいし、何よりワインが良い(結局それかい!というツッコミはなしで) 他の会社がまねようとしてもそう簡単にはできない仕組みがあります。もっとどんどんサイゼの楽しみ方を提案していってほしいです。CKよりPB。おいしいことよりも普通に食べられることに重きをおく。色々ありすぎて書ききれません笑2016/08/25
ヒラP@ehon.gohon
9
サイゼリアの、常識的パターンに対抗したような個性的な経営には、学ぶことが多く、考え方のブレイクスルーを与えてくれるように思いました。下手な指南書よりも面白く読みました。2015/12/05