内容説明
たべることはなかよくなること。一人の女の子の成長を見つめながら、命のつながりを感じる絵本。
著者等紹介
くすのきしげのり[クスノキシゲノリ]
1961年徳島県生まれ。小学校教諭、徳島県鳴門市立図書館副館長などを経て、現在は児童文学を中心とする創作と講演活動を続けている。ようちえん絵本大賞、けんぶち絵本の里大賞びばからす賞など受賞作多数
小渕もも[オブチモモ]
神奈川県出身。桑沢デザイン研究所研究科卒業。広告、雑誌イラスト、舞台美術、テキスタイルデザインなど幅広く手がけるかたわら、個展でオリジナルの作品を発表。2004年から2008年までタイのチャンマイに住み、エイズの孤児施設で子どもたちと絵を描きながら創作活動をする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
136
祝う、仲良くなる、寛ぐ、癒す、偲ぶ…人生のいろんなシーンの食べることにじーんときた。嬉しい時も、悲しいときも、頑張るときも、生きていくということは食べるということ。私たちの毎日はたくさんの食べることからできている。いのちをいただく、いのちを育む、いのちをつなぐ。奥深い一冊でした。2020/05/03
ゆのん
48
毎日の『食べる』というあたりまえの行為。その中にはもの凄く大切な素敵な事が沢山ある。妊婦さんは命を育むために、赤ちゃんが初めて食べる時は祝うし、幼稚園に行けばお友達と分けっこ。そうしたら仲良くなれる。農家やお母さんに感謝、夕飯は家族の団欒だし、もっと大きくなれば命を頂いている事も知る。自分の体を作り、親元を離れれば故郷を思い出す事もある。病気になれば治す為に食べる。人は生まれてからずっと食べ、新たな命を育む。食べる事は生きる事。くすのきさんの絵本は大人にも大切な事を教えてくれる。1542020/06/30
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
44
食べる事の意味を教えてくれる。人は生まれてから死ぬまで食べる事で命を繋いでいる。食べる事が思い出、感謝、癒しなど、人生の多種多様なシーンを作っている。食べる時には何も考えずに食べるのでなく、心に思いを込めながら食べなきゃいけないな~と改めて感じました。生き物や植物の命を貰っている事にも。#NetGalleyJP2022/01/02
りーぶる
26
食べる、という事は、年代によって、メインとなる意味合いが異なってくるんだ、と改めて思った一冊。根底にあるのは、食べる=生きる、なんだけれども、それ以外の大切な心の在り方がシンプルに、かつ的確に描かれていた。おにぎりがたくさん出てきて、それも印象深かった。自粛期間中、飽きるほどおにぎりを握ったけれど、娘は飽きるどころか、いつも「おにぎりー!」と大喜びだった。愛情が一番ぎゅっと詰め込める食べ物なのかなぁ・・・。 #NetGalleyJP2020/06/22
ヒラP@ehon.gohon
20
女の子が生まれる前から母親になるまでの、様々な光景を「食べる」という行為を通して、食べることの大切さと、食べることの意味をといかけ、語っています。 食べることは、生きる上で不可欠なことなのに、その中にハレの日もあればケの日もある、決意の日もあれば癒やしの日もある、本当に自分の生き様に寄り添ってあるひと時なのだと、改めて感じました。 多分これからも食べるということを繰り返しつつ、最後の食事を迎えるのでしょう。 せめて、感謝の気持と、希望を持って、食べ続けたいと思います。2021/11/22