内容説明
第一線で働く企業人であった著者が、家族とともに義母をケアするなかから感じとった我が国における高齢者介護の現状と問題点、行政の取り組みとその向かうところ…。そしてお年寄りに優しく接することの大切さ。十年にわたる介護体験のエッセンスがここに込められている。痴呆性高齢者を抱える家族はもちろん、団塊の世代、若者、介護職、行政マンにも是非読んでほしい、本質的かつ心温まる「高齢者介護論」。社会学研究者としての、書き下ろし第二作。
目次
第1章 高齢社会の実像
第2章 時代の最前線に立たされる高齢者たち
第3章 「老年期痴呆」をどう受け止めるか
第4章 すべては痴呆性高齢者の内面を知ることから始まる
第5章 非優等生的体験介護論―「老年期痴呆」を家族の生活といかに共存させるか
第6章 理想的な介護から現実的な介護へ
第7章 特別養護老人ホームを新たな住居として―東京都北区立清水坂あじさい荘を中心に
第8章 高齢者介護の思想―鳥海房枝・清水坂あじさい荘副施設長に聞く
第9章 いまや高齢者介護を政治の中心課題に据えるとき
著者等紹介
阿部道生[アベミチオ]
1946年名古屋に生まれ、東京に育つ。埼玉大学教養学部卒業。日本重化学工業(株)総務人事部長、関係会社社長を経て、執行役員経営企画部長在任時に自主退職。研究・執筆活動を開始する。現在、「阿部社会学ラボ」主宰
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