目次
猫線
解纜
こゑ
著者等紹介
岡田一実[オカダカズミ]
1976年富山市生まれ。2010年第3回芝不器男俳句新人賞にて城戸朱理奨励賞受賞。2014年第32回現代俳句新人賞受賞。2015年「らん」同人。2019年句集『記憶における沼とその他の在処』にて第11回小野市詩歌文学賞受賞。現代俳句協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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豆ぐみ
1
2021年素粒社刊。「らん」同人、1976年生まれ、小野市詩歌文学賞受賞作家の第4句集。特に好きな句は〈疎に椿咲かせて暗き木なりけり/鶏のまへ鶏の影ある西日かな/横抱きに人形処暑の風の中/火の上の秋刀魚の眼沸きにけり/鶯笛ひなたの味に鳴りにけり/黄落を左に進む電車の椅子/梅まつり幟の裏の鏡文字/はくれんを夢のごとくに穢のおよぶ/ワイパーに雨は平たく桜餅/常闇の脳を離るるこゑ涼し/雨中梔子朽ちつつ宙に香を広ぐ/蜻蛉つかふ空そのうへの空高し/八朔や飛行機と浮く灯の明滅〉などなど。2021/05/07
際皮
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句集。<収骨は素手に骨割る雪催><勢ひのよき一瀑の丈短か><夏痩や文字を解して手紙読む><桔梗の己が花影を容れて咲く>などがよかったと思います。 前半に良い句が集まっているような気がします。2021/05/02