出版社内容情報
龍 秀美[リュウ ヒデミ]
著・文・その他/イラスト
内容説明
母が倒れ、父がアルツハイマーと診断されて始まったふたり暮らし。てんやわんやの毎日は、思いがけず楽しいものだった―。やわらかに老いてゆく中で、これまでほとんど語ってこなかった、遠い記憶であるはずの故郷・台湾の断片がふとした瞬間に現れ、新たに父を発見する日々。父の日常を描きとめたスケッチに台湾の風物画を織り交ぜ、詩と言葉を添えた。父と私の10年。
目次
夫婦
メシ
宅急便
押す
犬
思い出 ひしの実
思い出 チャポンとパチャン
思い出 うちのカエル
思い出 ケロ子
郵便局に行きたい
てんぷら
タマグス
迷子:横切る
山のかたち
母が言う―芭蕉とバナナ
冬薯夏魚
大叔父陳徳和家の家族
あとがきに代えて
著者等紹介
龍秀美[リュウヒデミ]
1948年、父劉秀雄・母みち子の間に日本佐賀県で生まれる。1974年、日本に帰化。翌年初めて父の故郷台湾台中県豊原郷を訪問する。その頃から台湾をテーマにした詩を書き始める。2000年、第二詩集『TAIWAN』で日本現代詩人会第50回H氏賞受賞。第三詩集『父音』で第19回小野十三郎賞最終候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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