内容説明
情報によって建築は、より領域横断的、より動的、より拡張的なものになる。
目次
第1章 拡張する建築の職能―建築情報学的領域の生成(情報と物質とそのあいだの思考;素材と構造解析・実験;快適性と環境デザインの価値 ほか)
第2章 Learn/Make/Connect―営みから捉える建築情報学の体系(Learn 建築情報史試論;Make 情報と“つくる”;Connect 一から多へ)
第3章 建築情報学という潜在性(Augmented Society:人間拡張による社会と都市;思索するツール:表記とデジタイズ;デジタルファブリケーションから「情報体」の設計へ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鵐窟庵
5
建築情報学とは建築計画、建築生産、建築構法、建築施工、図学、表現、その他周辺領域における、建築の記述法の一つの革新を試みる分野である。近年の様々なコンピューテーションやデジタルツールを用いて、従来の建築の領域の拡張を企図している。本書では各分野の専門家が持ち寄りで体系的にまとめており、およそ50年前のコンピュータ黎明期やそれ以前の近代の産業革命、さらにはルネサンスの思想的源流から現代へ繋がる流れを総合的に俯瞰しようとする。ただ各章が体系立てられも全体はまだ未統合的であり、これから総体的な体系化が待たれる。2021/07/31
そうき
2
建築と情報が交差する領域における到達点と、今後への視座を盛り込んだ一冊。建築情報学という新しい分野の現時点における体系化がなされており1冊目として読みやすかったが、実務に携わって初めて理解/実感できそうな部分も多く、経験を積んでからまた読みたい。自分で手を動かさなければ、と改めて実感。 今後の展開はとても想像できないが、本書で提示される次の一歩ですでに興奮してしまった。2021/02/21