内容説明
『源氏物語』作者は、どのような現実を生きていたのか。確かな研究に導かれた大胆にして繊細な「訳」で、紫式部の心の奥を照らし出す。
目次
1 日記(寛弘五年・一〇〇八年)(原文にはない、語り手の前口上;土御門邸の季節は秋から始まった ほか)
2 日記(寛弘六年・一〇〇九年)(寛弘六年の元日は、凶日だった;宰相の君の人となり ほか)
3 ある人に宛てた手紙(消息文)(日記から遠く離れて;もう一人の「宰相の君」 ほか)
4 日記(寛弘七年・一〇一〇年)(まずは、土御門邸の持仏堂の思い出から;持仏堂に残った人々と、池に舟で漕ぎ出す人々 ほか)