内容説明
伝承はどのように生み出されなぜ記されたのか。古事記、日本書紀、風土記、万葉集、日本霊異記などを対象に、王権神話に関わる婚姻や、異類婚姻譚、異常出生譚を取り上げ、それぞれを文学史的流れの中に位置づける。個別の文献や話型の枠を越えて広く見渡し、伝承の背後に隠された古代人の世界観を解き明かす。
目次
序章 伝承を読み解く方法―本書の目的と構成
第1章 『古事記』『日本書紀』の神々に見る婚姻伝承の差異
第2章 天皇の婚姻・出生伝承と神話の再利用
第3章 『風土記』に見る巫女的女性の婚姻・出生伝承
第4章 始祖・神婚伝承から『日本霊異記』仏教説話への変容
第5章 『万葉集』巻第十六に歌われる古代人の婚姻観
終章 古代文学史の中の婚姻・出生伝承と課題
著者等紹介
青柳まや[アオヤギマヤ]
1985年神奈川県生まれ。2007年相模女子大学学芸学部日本語日本文学科卒業。2017年二松學舎大学院文学研究科博士後期課程国文学専攻修了。博士(文学)。現在、二松學舎大学文学部国文学科非常勤講師。専攻は古代日本文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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