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いかにしてアーサー王は日本で受容されサブカルチャー界に君臨したか―変容する中世騎士道物語 アーサー版

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  • サイズ A5判/ページ数 350p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784909710055
  • Cコード C0090

出版社内容情報

漫画・アニメ・ゲーム・文学に圧倒的影響を与え続けるアーサー王伝説。多彩な顔触れが集結し、騎士道ファンタジーの王道を徹底解剖!学術とポップカルチャーを架橋する!

エクスカリバー・聖杯……ランスロット・ガウェイン・ガラハッド・マーリン……

Fate、ドラクエ、ファイナルファンタジーから宝塚、カズオ・イシグロまで。

漫画・アニメ・ゲーム・文学に圧倒的影響を与え続けるアーサー王伝説。

中世研究者・作家・ゲームライター・漫画家など多彩な顔触れが集結し、騎士道ファンタジーの王道を徹底解剖! 最新の研究・受容動向がわかるだけでなく、ゲーム・漫画・二次創作のネタ本としても必携!!



本書は王道のアーサー王&グィネヴィアバージョン!

※本書はカバーが3種類ありますが内容は同じものです。

序文/岡本広毅



第1部 受容の黎明期

〈アーサー王が海を越えて日本へやって来たこと。明治・大正期の騎士と武士の混合。夏目漱石が日本初のアーサー王小説を書いたこと。日本人研究者の貢献。〉

明治・大正アーサー王浪漫――挿絵に見る騎士イメージの完成過程/山田 攻

日本初のアーサー王物語――夏目漱石「薤露行」とシャロットの女/不破有理

愛か忠誠か――『こころ』に見るランスロット像/小谷真理

?「アストラット」から「アスコラット」へ――日本から発信された中世の再発見/?宮利行



第2部 サブカルチャーへの浸透

〈アーサー王と円卓の騎士たちがその名声を高めていったこと。アニメ、ゲーム、舞台で活躍する騎士たち。ご当地化・女体化するアーサー王伝説。〉

テレビアニメーション『円卓の騎士物語 燃えろアーサー』における日本のアーサー王原像/塩田信之

一九八〇年代アキバ系サブカルチャーにおける「アーサー王物語」の受容/森瀬 繚

宝塚のアーサー王物語――バウ・ミュージカル『ランスロット』/小路邦子

女性アーサー王受容之試論――「Fate」シリーズを中心に 滝口秀人

『ドラゴンクエストXI』における騎士道とアーサー王/小宮真樹子

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第3部 君臨とさらなる拡大

〈さまざまな冒険のすえ、高貴なるアーサー王と円卓の騎士たちが現代日本サブカルチャーにおける英雄となったこと。語り直されるアーサー王伝説。騎士たちのグローバルな活躍。〉

私の『アーサー王の世界』――リライトは楽し/斉藤 洋

対談 永遠の王アーサーと『金色のマビノギオン』/山田南平―小宮真樹子

カズオ・イシグロのアーサー王物語――ノーベル賞作家はガウェイン推し/岡本広毅

イングランドとアメリカのポピュラーカルチャーにおけるアーサー王伝説/アラン・ルパック(杉山ゆき訳)



コラム:沈め! アーサー王物語の沼/椿 侘助

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付録資料



おわりに/小宮真樹子

岡本 広毅[オカモト ヒロキ]
編集

小宮 真樹子[コミヤ マキコ]
編集

内容説明

女体化・ご当地化・過剰化…ポップカルチャーの岩盤から、伝説という剣を引き抜く。

目次

序論―変容する中世騎士道物語
第1部 受容の黎明期(明治・大正アーサー王浪漫―挿絵に見る騎士イメージの完成過程;日本初のアーサー王物語―夏目漱石「薤露行」とシャロットの女;愛か忠誠か―『こころ』に見るランスロット像 ほか)
第2部 サブカルチャーへの浸透(テレビアニメーション『円卓の騎士物語 燃えろアーサー』における日本のアーサー王原像;一九八〇年代アキバ系サブカルチャーにおける「アーサー王物語」の受容;宝塚のアーサー王物語―バウ・ミュージカル『ランスロット』 ほか)
第3部 君臨とさらなる拡大(私の『アーサー王の世界』―リライトは楽し;永遠の王アーサーと『金色のマビノギオン』;カズオ・イシグロのアーサー王物語―ノーベル賞作家はガウェイン推し ほか)

著者等紹介

岡本広毅[オカモトヒロキ]
1984年生まれ。立命館大学文学部准教授。国際アーサー王学会日本支部、日本中世英語英文学会、日本英文学会、西洋中世学会会員。専門は中世イギリスの言語と文学

小宮真樹子[コミヤマキコ]
1979年生まれ。近畿大学文芸学部准教授。国際アーサー王学会日本支部、日本中世英語英文学会、西洋中世学会会員。専門はトマス・マロリーを中心としたアーサー王伝説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サアベドラ

17
明治の文学作品から令和のソシャゲに至るまで、日本におけるアーサー王伝説の受容を論じた一般向け論文集。2019年刊。執筆陣は国際アーサー王学会日本支部に所属する文学者や作家など。三国志などと違って、日本でアーサー王伝説がせいぜい名前や設定を拝借する程度でしか取り入れられてこなかったのは、どうも原典的作品(マロリーなど)が長らく抄訳でしか出回っておらず、全容を掴みにくかったことが一因らしい(特にサブカル界隈)。最近は原典に取材した作品がぼちぼち出てきてるようだが…。興味のある部分だけ拾い読み。2019/10/21

Akito Yoshiue

16
どの論考も面白かった。このような企画はとても良いと思います。2019/05/20

明智紫苑

15
小谷真理氏のランスロット評を読んで、改めて、アーサー王伝説で一番のサークルクラッシャーが女性であるグィネヴィアではなく、男性であるランスロットだと認識した。マロリーを読むと、やはりランスロットはゲーテのファウスト博士と並ぶ西洋文学クソ野郎の双璧だよなぁ…と、私は思う。ところで、日本における三国志文化との比較がみじんもないのは、意図的に切り捨てたのかな? 漱石の『薤露行』のタイトルの説明で楚漢戦争の田横についての言及がちょっぴりあるけど、多分漱石は暗にランスロットと韓信を同類視していたのかもしれない。2019/07/11

ちぇしゃ

13
某イングランド人もびっくりなほど日本で広く知られているアーサー王伝説。それがなぜなのかを様々なジャンルの研究者たちによる考察をまとめた論考集。マリオン・ジマー・ブラッドリーの「アヴァロンの霧」についても記述があると聞いて、即購入。カバーが3種類ありますが、内容は全部同じです。わたくしは各キャラ別の内容かと思って3冊とも買ったというバカオロカですが。アーサー王物語が好きな人には、とてもとても楽しい本。読み終わると原典である「アーサー王物語」を無性に読みたくなるなどアーサー王スイッチが入りましたw2019/06/18

usanosuke

8
アーサー王関連で読んだものといえば、マロリーの「アーサー王の死」とマーク・トゥエインの「アーサー王宮廷のヤンキー」くらいのものだ。聖杯探求など日本では馴染みのない部分もあるが、騎士の冒険譚、ドロドロの恋愛や円卓内部での仲間割れなど、物語としては娯楽性に富んだ魅力的な部分も多い作品だと感じてはいるが、言語も年代もさまざまな書物が多数あり、正直なところどれから手を付けてよいのか良く分からない。一方、最近ではアーサーやランスロット、エクスカリバーなどの固有名詞はFateシリーズをはじめとするゲーム市場→(続く)2022/04/16

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