マーシャル、父の戦場―ある日本兵の日記をめぐる歴史実践

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マーシャル、父の戦場―ある日本兵の日記をめぐる歴史実践

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  • サイズ A5判/ページ数 406p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784909710048
  • Cコード C0020

出版社内容情報

楽シイ時モ 苦シイ時モ

オ前達ハ 互ヒニ 信ジ合 嬉シイ事 分チ合ヒ――

1945年、南洋のマーシャル諸島で多くの日本兵が餓死した。

そのなかのひとり、佐藤冨五郎が死ぬ直前まで綴った日記と遺書は、戦友の手を経て息子のもとへ渡り、73年の時を超えて解読されることになる。

そこには、住み慣れない島での戦地生活、補給路が絶たれるなかでの懸命の自給自足、そして祖国で待つ家族への思いが描かれ、混乱と葛藤のなか、自身も死へと向かう約2年間が精緻に記されていた。

〈70年以上前に・南洋で・餓死した〉日本人といまをつなぐ、〈想像力〉の歴史社会学。



大林宣彦監督インタビュー収録!!

「読むというより体験してほしい。できるだけ想像力を働かせて」

口絵

はじめに 大川史織

巻頭特別寄稿  名もなき人びとへの想像力 大林宣彦



第1章 冨五郎をめぐる歴史

 近代日本と南洋群島 波多野澄雄



第2章 南洋と日本をつなぐ―日記解読のはじまり

 父の日記と父の島 佐藤勉

 偶然の出逢いが日記をつなぐ 仁平義明



第3章 冨五郎日記に導かれて

 わたしの〈タリナイ〉 大川史織



第4章 ドキュメンタリー映画『タリナイ』誕生

 あなたに関係のある島 藤岡みなみ

 ゴジラ少年の南洋へのまなざし 水本博之



第5章 兵士としての冨五郎の心理

 従軍日記・遺書に見る日本兵の死生観 一ノ瀬俊也



第6章 冨五郎日記を体験する

 佐藤冨五郎、39年の生涯 大川史織

 日記全文翻刻

 年表

 地図

 戦友リスト

 戦没状況比較集計



第7章 古代史と現代史をつなぐ――日記解読のおわり

 「佐藤冨五郎日記」を映し出す 三上喜孝



第8章 マーシャルをめぐる世界と私

 誰が海を閉じたのか? グレゴリー・ドボルザーク

 マーシャル諸島と核、環境 竹峰誠一郎

 マーシャルへの片思い 末松洋介

 マーシャルへの手紙 森山史子

 マーシャル追想──米国大使との銀輪談議 安細和彦



第9章 歴史をつないでいく意志

 日本と南洋 寺尾紗穂

 映画的歴史実践 三上喜孝



あとがき 大川史織

大川 史織[オオカワ シオリ]
編集

内容説明

“70年以上前に・南洋で・餓死した”日本人といまをつなぐ、“想像力”の歴史社会学。

目次

巻頭特別インタビュー 名もなき人びとへの想像力―平和のための芸術(大林宣彦)
第1章 冨五郎をめぐる歴史―近代日本と南洋群島
第2章 南洋と日本をつなぐ―日記解読のはじまり
第3章 冨五郎日記に導かれて―わたしの“タリナイ”
第4章 ドキュメンタリー映画『タリナイ』誕生
第5章 兵士としての冨五郎の心理―従軍日記・遺書に見る日本兵の死生観
第6章 冨五郎日記を体験する―佐藤冨五郎、三九年の生涯
第7章 古代史と現代史をつなぐ‐日記解読のおわり―「佐藤冨五郎日記」を映し出す‐赤外線観察を通じて考えたこと
第8章 マーシャルをめぐる世界と私(誰が海を閉じたのか?―日米間における記憶喪失の群島;マーシャル諸島の民からみつめる戦争・核・環境―第二次世界大戦と「その後」)
第9章 歴史をつないでいく意志―日本と南洋‐餓死した兵士の声を伝える

著者等紹介

大川史織[オオカワシオリ]
1988年神奈川県生まれ。2011年慶應義塾大学法学部政治学科卒業後マーシャル諸島に移住。日系企業で働きながら、マーシャルで暮らす人びとのオーラル・ヒストリーを映像で記録。マーシャル諸島で戦死(餓死)した父を持つ息子の慰霊の旅に同行したドキュメンタリー映画『タリナイ』(2018年)で初監督。現在は国立公文書館アジア歴史資料センター調査員(非常勤職員)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Sakie

17
マーシャル諸島で餓死した一人の日本兵。遺された手帳をその息子から託され、解読する作業から始まった企画である。そこには援軍の到来を待ち望みながら、空腹を耐え、機銃掃射から逃れ、作物を自給し、仲間を日々見送り、ついには自らの死を自覚する心中が綴られていた。『最後カナ』の絶筆。時系列からは、東京や大阪が空襲を受け、米軍が沖縄に上陸した、その事実も知らないまま床に臥していた事がわかる。しかし生き延びることは、ついぞ諦めなかった。37歳の出征当初から日本の敗戦は覚っていたという。還れなかった、その無念を思う。2022/08/11

takao

1
ふむ2022/04/03

工藤俊悟

0
●カタルシスだけは避けようらというのが僕たちなりの戒めです●(日記を読むとやんちゃしたい気持ちも抑えられた)うん、良心が湧いてくるね●又写真子どもたちの写真を拝んだ●最後カナ●「郷里の友!」とみんなで叫んだ瞬間は、映画のワンシーンのようでしたね●15もの奇跡○何かの拍子に、忘れ去った傷みを伴う記憶とつながる瞬間が訪れた時、そこから私たちは「久しぶり」と声をかける、あるいはかけられることに耐えられるだろうか。再び傷つけあうことを恐れて、つながったことをなかったことに、再会を気づかないふりをしてしまうだろうか2023/07/30

tecchan

0
太平洋戦争の激戦地マーシャル諸島、そして、戦後、アメリカの核実験場。どれだけの人が知っているだろうか。自分の生まれる前に二十歳過ぎでマーシャルブラウン環礁で玉砕した伯父のことを知りたくて最近色々と調べていた時に手に入れた本書。同諸島で餓死した佐藤富五郎氏が残した2冊の日記を解読することを柱に関わった人々により編まれた作品。「日記書ケナイ。之ガ遺書。最後カナ」。亡くなる数時間前に書かれたと思われる絶筆が切ない。2022/10/05

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