内容説明
いま、悪狐が目を覚ます。美貌・才知・強さすべてを持つ伝説上最恐のヒロインその数多の所業を現代語訳で読む!
目次
『絵本三国妖婦伝』(読本)
『玉藻の草子』(御伽草子)
『糸車九尾狐』(合巻)
『那須記』(戦記物語)
『殺生石』(謡曲)
関連資料
著者等紹介
朝里樹[アサザトイツキ]
怪異・妖怪研究家。1990年北海道生まれ。法政大学文学部卒業。在野研究者として怪異談の収集・研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ポチ
44
九尾の狐が中国から日本来て、玉藻前になったのは薄々知ってはいたが、妲己など中国での物語も知る事が出来良かった。どれほどの美人なのか一度お目にかかりたいな(^^)2021/11/27
びぃごろ
13
「玉藻前は九尾の狐で、殺生石となり怨念が残る」という知識しかなかった。何千年も生き中国、天竺と渡り、美しく知性もある姿で国主を惑わし、国を滅ぼしてきたとは。文楽「玉藻前曦袂」はまだ観ておらず、是非東京でも上演して欲しい。山東京伝の合巻「糸車九尾狐」はとても興味深く、三浦介に復讐するため、蝮婆の身体を九尾狐が借りるというもの。ここに袖萩祭文の話が出てきてビックリした。葛の葉や狐忠信の優しいイメージから対局にある玉藻前だった。2021/12/16
tama-nyan
2
玉藻前は博識で素晴らしい女性てことだよね?実際、過去の人達はどう思ってたんだろう。日本人って(外人の心理は想像も出来ないけど)相反するものを同一視する傾向がないか。善悪は単なる裏表。何にしろ明らかに外つ国の物語の妖狐と玉藻前は別人(別妖怪?)。2023/12/16
エリオちゃん
0
伯邑考のハンバーグの由来が想像以上にエゲツなかった。2021/10/23
風斗碧
0
楽しかった…。現代語訳、読み易くていいな。解説も細かいし、所々妖婦伝の挿絵が入っているのが嬉しい。『妖婦伝』は、やはり妲己編が面白い。九尾にしてやられた人たちが、現世幽玄取り交ぜて沸々と結集し、密かにマグマのように溜まってくる具合と、その爆発力が楽しいのだ。 『糸車九尾狐』は全く存在を知らなかった。『妖婦伝』続編の様で、九尾のしつこさというか、空恐ろしさがにじみ出ていて面白かった。これもまた妲己編の如く人の集結して来る話で、お能の『黒塚』や『安達ケ原』や『殺生石』モチーフに絡んでいるのもなかなか満足。2021/10/16