内容説明
何ゆえに、自由律を選んだ人たちが現れたのか?俳句とは何か―俳句に関わるものは、五七五定型、季語、切れ字の効用に凭れかかることなく、考え続けなくてはいけない。自由律俳人たちの懸命な足跡はその意味を教えてくれるのである。資料収集に基づく考証でたどる近代俳句史。
目次
序にかえて 時代の生む魅力―中塚一碧楼の自由律句
第1章 自由律俳句について(総合誌『俳句人』と敗戦に直面した自由律俳人たち;松尾敦之『原爆句抄』など;『自由律』の創刊と生活の自然詩 ほか)
第2章 自由律俳句の諸相(中塚一碧楼の句評と俳句;荻原井泉水の句評―草田男・虚子との違い;尾崎放哉と種田山頭火の短律句 ほか)
第3章 詩人の俳句(英文学者詩人・佐藤清の俳句;国民詩人・北原白秋と自由律俳句;鷲巣繁男―流謫の詩 ほか)
付録・荻原井泉水著書目録抄
著者等紹介
樽見博[タルミヒロシ]
昭和29年、茨城県生まれ。法政大学法学部政治学科卒業。昭和54年1月、日本古書通信社に入社、故八木福次郎の下で雑誌「日本古書通信」の編集に携わる。平成20年4月より編集長。俳句同人誌『鬣(たてがみ)』同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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