内容説明
女子高生サクソフォニスト・瑠璃は、ある事情で奇魂の大部分が欠けており、優れた演奏技術を持っていても音に魂を込めることができない。原爆記念日の慰霊音楽祭で犠牲者を癒す演奏をするためには、どうにかして失われた魂を取り戻すしかない。そこで巫女である叔母の仁美から教えを受けながらパワースポットを巡り、「魂振り」（サックス演奏による神楽）を奉納していく。だがこの旅は出雲の神々によって計画されたものだった。出雲で覚醒した瑠璃は、変性意識で神代の世界にワープし、当時は人間として生きていた神話の神々にインスピレーションを与え、国家存亡の危機を救う。目に見えない幽世の世界で神代と現代が錯綜しながら展開する、スピリチュアルな古事記ファンタジー。島根県（出雲）のご当地小説、ヒーロー素戔嗚の貴種漂流譚。
著者等紹介
橋口武史［ハシグチタケシ］
１９７１年千葉県生まれ。幼少の頃より漫画を描き、小説へ転向する。主なジャンルはＳＦ・ファンタジー・アクションなど（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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