内容説明
突然の離婚で、能登半島の柳田村に移住した母と娘。二人が何の縁もない土地に来たのは、母・十七波(となみ)が村役場に送った突拍子もないハガキがきっかけ。父との唐突な別れに加え、お金も住む家もないまま始まった移住計画に、12歳の娘・乃波木(のはぎ)は戸惑うばかりでした―。どこまでもポジティブな母と、ぎこちなくも成長していく娘。ちょっと変わった、本当にあった家族の物語。
目次
海なし村
眠る兎が夢を見る
星くず、花火
い~じ~
エアメール
勉強の時間
人魚
七歳の旅人
お父さんの恋唄
ムーチョグランデ!
雪のち星空
田の神様
能登の赤
薔薇を探して
チョーサ!
著者等紹介
乃波木[ノハギ]
東京生まれ。12歳の時に、石川県能登半島の旧柳田村へ母とふたりで移住。柳田村立柳田中学校へ転入。石川県立工業高校工芸科を卒業し、写真を学ぶため東京造形大学に進む。卒業後、株式会社アマナの写真部に入社。2002年に独立し、2007年初の写真集『Noto』(FOIL刊)を刊行した。写真のみならず、映像、イラストレーション、文筆など、活動の範囲を広げている。能登町ふるさと大使、いしかわ観光特使にも就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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としき
1
これが実話なら、この親子は現実に存在する!それも地元の金沢と能登…すぐ近くに住んでいる。今すぐにでも会いたい!こんな素晴らしい母親と、その母親に育てられた娘さん!「枠にハマったことばかり学習するより、もっと大切なことがある」と先生に啖呵を切るところはしびれた。学校の授業もそうだが、今の世界はインターネットやSNSで情報収集が簡単にできて、皆それなりの知識は習得しているが、経験や実体験が乏しく、生きる力が弱くなっているように感じる!いま一番教育に必要なことを教え、それを体験して育った親子に是非お会いしたい!2023/02/21
まりり
0
能登の風景が子供の頃の乃波木さんに多大な影響を与えたんだな、と感じた。十七波さん、千秋さんの人柄も素敵。個展、写真集も拝見。能登の空気、自然の美しいけど怖い感じが伝わってきてとてもよかったです。2021/10/27