内容説明
答えのかえってこない、“しじま”と向き合って、どうすれば関係をつくれるのでしょう、どこに心の拠り所を求めればよいのでしょう。舞踊の実験(とつとつダンス)をはじめ、“老い人”や若者たちとの共働によって、沈黙に豊饒な匂いと音を聴き分ける方法を探ります。私たち自身が変わる―「となり」に居る苦しさを、終幕ではなく、新しい経験の場にするために。看護・介護の現場での二十数年におよぶ経験を踏まえて、“その人”に寄り添うとはどういうことかを考えます。
目次
序章 となりの認知症(玉手箱;名札 ほか)
第1章 木陰で老い人の不思議な語りを聴く(半端な知識など邪魔なものはない;心がほどける ほか)
第2章 とつとつダンス(とつとつな音;「伝わらないこと」のおもしろさ ほか)
第3章 「伝わらない」ことの魅力(伝わらないことの豊かさ;ディスコミュニケーションの諸相 ほか)
第4章 介護は感情労働!?(ケアの記述へ;労働と仕事 ほか)
著者等紹介
西川勝[ニシカワマサル]
1957年生まれ。看護師、臨床哲学専攻。現在、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター特任教授。精神科病棟での見習い看護師を皮切りに、人工血液透析、老人介護施設と職場を移しつつ、二十数年にわたって臨床の現場での経験を積む。その一方で、関西大学の二部、大阪大学大学院文学研究科にて哲学を学び、看護の実際に即してケアのあり方をめぐる哲学的考察を行う。現在は「認知症ケア」にかかわるコミュニケーションの研究・実践を進行中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しゅんぺい(笑)
huyukawa
suechiyan74
かわけい
serizawa