内容説明
あなたの知らない歴史がある。石器時代から近・現代まで、3万年におよぶ北海道史を56のトピックスでイッキ読み!
目次
1 黎明期―アイヌ・和人の相克(原始~中世)
2 松前藩の成立―クナシリ・メナシアイヌの戦い(近世1)
3 ロシアとの接触―松前藩・蝦夷地の終焉(近世2)
4 開拓使の設置―三県時代の北海道(近代1)
5 北海道庁の設置―許可移民制度の始まり(近代2)
6 戦時下の北海道―未来への視座(現代)
著者等紹介
桑原真人[クワバラマサト]
北海道大学大学院文学研究科修士課程修了、札幌大学元学長。札幌大学名誉教授
川上淳[カワカミジュン]
駒沢大学文学部歴史学科卒、立正大学大学院文学研究科史学専攻修了、現・札幌大学地域共創学群文化学系教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AICHAN
39
図書館本。石器時代からの北海道の歴史を詳述している。私が興味のあったのはアイヌ民族の歴史。特に松前藩時代の場所請負制による和人による搾取などについて深く知りたかった。そのへんのところも詳しく述べられている。また明治以降の同和政策により差別されてきた歴史も詳しく述べられている。充実した「北海道の歴史」だった。親切な編集で、読みやすくわかりやすくまとめられている。2023/01/25
ぽんくまそ
7
この「わかる本」には戊辰戦争(箱館戦争)についての記述がほとんどない。これは北海道通史本としては異色だ。これは後半を執筆した桑原真人氏の研究姿勢が民衆史=下からの掘り起こしだからであろう。ここが、この本の長所であり短所でもある。1909年の道庁焼亡で旭川が道庁移転に動き出した経緯は、群馬県の高崎前橋県庁争奪紛争を思わせるものがある。これは知らなかった。文中の太字・注釈の対象基準がめちゃくちゃで、これは編集者に反省してほしい。近代以降を為政者側から知りたい人には榎本守恵「北海道の歴史」をお勧めする。2022/01/07
牛タン
4
縄文時代から弥生時代を経ずに擦文文化、アイヌ文化へと移行、その後明治〜戦後の開拓・開発事業へと至った歴史。通史ではなく、おおよそ時系列順に並んだ50数個のコラムを収録したもの。アイヌの乱について少しは知識があったものの、北海道の歴史ついてはほとんど無知できたので新しいことだらけだった。北海道開拓はアジア諸国への侵攻に先立って行われた開拓事業であり、後者との連続性はないかというのが気になった2019/06/17
jimataro
2
開拓使以前の北海道は、博物館などで見てはいてもイマイチわかってなかった。が、この本を読んで、和人やロシアなどの対外的な関わりの中でアイヌが受けた影響という文脈で読むことで、少し和人視点ではない北海道の歴史を知ることができた。一方で戦前戦後あたりの歴史ももっと知りたい。自分の祖父母世代が過ごした時代。2022/12/23
さのかずや
2
主に開拓使設置以前の北海道の話。知らんこといっぱいあるなあと思ったけど、知ってることもわりとあった。もうちょっと近代の話もいろいろ知りたいな〜。亜璃西社スゴイわ2020/06/16