シーボルト『NIPPON』の書誌学研究

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  • サイズ B5判/ページ数 167p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784905327677
  • NDC分類 291
  • Cコード C0020

出版社内容情報

日本でおこなった公汎な博物調査をもとに,シーボルトが帰国後約20年間にわたり制作・刊行した『NIPPON』は,1800年代の日本の社会・産業技術・文化・風習・地図などの膨大な情報を収め,「未知の国日本」鮮明に描き出した未完の大著であった。

当時最新の技術をもって製作された図版367枚を収録し,ドイツ語版に続き・フランス・ロシア語版も刊行された。

現在,各国・各地に残る刊本・資料を渉猟し比較精査,その制作・印刷・出版過程を明らかにすることで,出版当時の『NIPPON』の復元を試み,壮大な出版事業とその構想の全貌に迫る。貴重図版305点掲載。

はじめに

第1章 九大本『NIPPON』の書誌情報

 はじめに/1.シーボルトと『NIPPON』/2.『NIPPON』の紙と透かし(Watermark)

 3.『NIPPON』図版の作成/4.『NIPPON』の「INHALT」/5.『NIPPON』の配本と値段/おわりに

第2章 『NIPPON』の色つき図版

 はじめに/1.シーボルトの死去とクォリッチ版『NIPPON』/2.色つき図版の比較

 3.『日本植物誌』(Flora Japonica)と『日本動物誌』(Fauna Japonica)/おわりに

第3章 『NIPPON』の原画・下絵・図版

 はじめに/1.石の宝殿/2.嬉野温泉/3.与次兵衛瀬/4.愛宕山/5.朝鮮/おわりに

第4章 『NIPPON』のフランス語版 『Voyage au Japon』の復元

 はじめに/1.1837年の予約募集書/2.『Voyage au Japon』図版の特徴

 3.『Voyage au Japon』図版の復元/4.『Voyage au Japon』の本文/おわりに

第5章 『NIPPON』のロシア語版

 はじめに/1.1840年の2つの雑誌/2.1854年刊『日本への旅』の検討

 3.『日本への旅』の図版/4.日本地図の検討/5.1850年代のロシア/おわりに

第6章 『NIPPON』の山々と谷文晁『名山図譜』

 はじめに/1.『NIPPON』図版の山々/2.谷文晁『名山図譜』

 3.『NIPPON』と『名山図譜』の比較/4.富士山の火口図/おわりに

第7章 『NIPPON』の捕鯨図

 はじめに/1.シーボルト以前の捕鯨研究/2.『NIPPON』のなかの捕鯨

 3.『NIPPON』の捕鯨図/おわりに



資 料 

 資料1 九大本『NIPPON』の「INHALT」

 資料2 九大本『NIPPON』図版の透かし・石版画工名など

初出一覧

おわりに

宮崎 克則[ミヤザキ カツノリ]
1959年,佐賀県唐津生まれ。九州大学九州文化史研究所助手・九州大学総合研究博物館助教授を経て,現在,西南学院大学国際文化学部教授。文学博士。福岡市在住。
【主著】『大名権力と走り者の研究』(校倉書房,1995年),『逃げる百姓,追う大名』(中公新書,2002年),『古地図の中の福岡・博多─1800年頃の町並み』(編著,海鳥社,2005年),『ケンペルやシーボルトたちが見た九州,そしてニッポン』(編著,海鳥社,2009年),『九州の一揆・打ちこわし』(海鳥社,2009年),『シーボルト年表─生涯とその業績』(共著,八坂書房,2014年),『シーボルト蒐集和書目録』(共編,八木書店,2015年),『鯨取りの社会史─シーボルトや江戸の学者たちが見た日本捕鯨』(共著,花乱社,2016年)

内容説明

広汎な博物調査をもとに、シーボルトが約20年間にわたり制作・刊行した『NIPPON』は、1800年代の日本の社会・産業技術・文化・風習・地図などの膨大な情報を収め、「未知の国日本」を鮮明に描き出した未完の大著であった。当時最新の技術をもって製作された図版367枚を収録し、ドイツ語版に続きフランス・ロシア語版も刊行された。現在、各国・各地に残る刊本・資料を渉猟し比較精査、その制作・印刷・出版過程を明らかにする。

目次

第1章 九大本『NIPPON』の書誌情報
第2章 『NIPPON』の色つき図版
第3章 『NIPPON』の原画・下絵・図版
第4章 『NIPPON』のフランス語版―『Voyage au Japon』の復元
第5章 『NIPPON』のロシア語版
第6章 『NIPPON』の山々と谷文晁『名山図譜』
第7章 『NIPPON』の捕鯨図
資料

著者等紹介

宮崎克則[ミヤザキカツノリ]
1959年、佐賀県唐津生まれ。九州大学九州文化史研究所助手・九州大学総合研究博物館助教授を経て、西南学院大学国際文化学部教授。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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