内容説明
生き物の気持ちになって姿を探す。そうして見えてきた世界。
目次
第1章 コモド島―巨大なドラゴン、コモドオオトカゲ
第2章 ガラパゴス―ゾウガメが闊歩する島
第3章 ジャマイカ―幻のジャマイカツチイグアナ
第4章 ウズベキスタン―砂漠に生きるロシアリクガメ
第5章 トルクメニスタン―小さな怪獣、オオクチガマトカゲ
第6章 ルーマニア―ギリシャリクガメの棲む丘
第7章 南アフリカ―過酷な大地に潜むソリガメ
第8章 ナミビア―地平を歩く不思議なナマクアカメレオン
第9章 金門島―クサガメの貴重な生息地
海外フィールド旅行の極意
著者等紹介
加藤英明[カトウヒデアキ]
1979年静岡県に生まれる。静岡大学大学院教育学研究科修士課程修了後、岐阜大学大学院連合農学研究科博士課程修了。博士(農学)。静岡大学勤務。カメやトカゲの保全生態学的研究を行いながら、学校や地域社会において環境教育活動を行っている。2001年より、世界の自然と動物に関する紀行文を爬虫類専本誌『季刊ビバリウムガイド』にて連載。NPO法人静岡県カメ自然誌研究センター代表、東海大学非常勤講師、ラジオ『ヒデ博士の環境スクールFM‐Hi76.9』など幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
75
世界9箇所を旅してその自然やそこに住むコモドオオトカゲに始まりカメレオンやトカゲにカメなど爬虫類の生態が紹介されている。普段飼育下では見られない野生の生態や希少種に出会った時の著者の喜びようが伝わってくる。生息する土地の状況も報告されているが政情的に不安定で治安の悪い所も多いようだ。後半にはそのような場所を旅するときの注意点なども書かれていた。爬虫類ファンには嬉しい本だ。図書館本2018/12/06
鱒子
51
図書館本。クレイジージャーニーでお馴染み、加藤先生の本です。表紙は砂漠の珍獣 トルクメニスタンのオオグチガマトカゲ。かわいい。本書は加藤先生の主観に基づいて書かれているのですが、おそらく客観的に見ると相当クレイジーな旅だったろうと想像できます。巻末の「海外フィールド旅行の極意」は一般人には役に立つ気がしないのです笑2018/10/31
ココアにんにく
4
クレイジージャーニーであまりにもスゴイ人だったので、早速図書館で予約。一か月かけて少しづつ読みました。120キロで走る車の中から18cmのトカゲを見つける動体視力はテレビと同じ。写真も豊富ですが、なによりも文章がすごく面白い。切れ味のある短い文節。動物の生態だけでなく、その国の気候や地理、人の衣食住や政治情勢などもドンドン伝わって来る。世界は広い。私が未踏の地でもその場所の熱風や砂埃まで感じる臨場感。旅行記としてもすごく楽しめました。全く興味のなかった爬虫類でもこれだけ楽しめるとは!加藤さんすごすぎます!2017/06/29
小春
4
尊敬してるというか、「なんかこの人スゴイよ…」としか思えない加藤先生の爬虫類探し紀行。クレイジージャーニーそのもの、いや、もっとクレイジーでした。あそこまでどっぷり愛せるものがあるって素晴らしい!2017/05/21
P-man
3
爬虫類を探す加藤先生の紀行本?でいいのかな。爬虫類特化の。『爬虫類ハンター 加藤英明が世界を巡る』と一部かぶっている国というか話もあったけど、同様に楽しく読めました。「私から見れば、過酷な環境から飛び去ることができる鳥よりも、じっと戦火を耐え生き延びた爬虫類に敬意を示したいところである」のお言葉は、まさに人間の視点の危うさを表していると思う。ふだん街のコンクリート護岸を見て、カメが卵を埋めないなどと考えられる人がいったいどれほどいるだろうか?2020/09/14