内容説明
中国国境地域に生きる諸民族の姿から、移動と交流の実態を明らかにする。
目次
第1部 移動のあり方、移動と交流・民族間関係(華人の移動とその目的―世代・地域別比較の試み;人の流動と民族間関係、文化的アイデンティティの動態―雲南ビルマルート、徳宏〓(たい)族の事例
中国広西社(チワン)族とベトナム・ヌン族との交流とイメージ
一九世紀前半、雲南南部地域における漢族移住の展開と山地民族社会の変容
モンゴル帝国期におけるアス人の移動について)
第2部 移動と文化・アイデンティティの変容(雲南ムスリム移民が取り結ぶ社会関係と宗教実践の変容―台湾への移住者を中心にして;近代雲南ムスリムのイスラーム改革と変容するアイデンティティ;ユーミエン(ヤオ)の国境を越えた分布と社会文化的変差)
第3部 移動と国家政策(アジア周縁社会における移住と国家権力―華南・東南アジア山地民ラフの事例から;「中国少数民族」のディスコース―「ミャオ(苗)族」の下位集団をめぐって
清代モンゴルにおける旗籍離脱と清朝統治―ウラド後旗と広覚寺の属民争奪の経緯からみた旗民の地位
「民族分裂主義者」と「中華民族」―「中国人」とされたモンゴル人の現代史)
著者等紹介
塚田誠之[ツカダシゲユキ]
1952年生まれ。北海道大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。現在、国立民族学博物館先端人類科学研究部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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