ベルリンの壁―ドイツ分断の歴史

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784903127170
  • NDC分類 234.075
  • Cコード C0022

内容説明

なぜ人びとは壁に慣れてしまったのか?その壁がどうして、1989年に倒れたのか?建設から倒壊までの、冷戦期の壁の歴史を、壁のことをよく知らない若い人にむけて、簡潔かつ明瞭に解き明かす。

目次

壁にむける視線
衝撃―壁建設、一九六一年八月一三日
前史―壁建設への道
安堵―西側と壁建設
壁による閉じ込め―「沈静化要因」としての壁
人狩り―逃亡の成功と失敗
うそ―「反ファシズム防壁」
立派な外観―壁緊張緩和の時代の壁
終わりのはじめ―東ブロックの不穏な情勢、新冷戦
世界最長のカンバス―ポップ・アートの壁
自陣営内の敵―ドイツ社会主義統一等とミハイル・ゴルバチョフ
世界を揺るがした出来事―一九八九年、壁の倒壊
壁の消滅と記憶へ―壁が後に残したもの
現代世界における壁

著者等紹介

ヴォルフルム,エトガー[ヴォルフルム,エトガー][Wolfrum,Edgar]
1960年生。現在、ハイデルベルグ大学の歴史学教授。第二次世界大戦後のドイツ現代史が主たる専門領域で、ドイツ歴史学界の第一線を占める研究者のひとりである

飯田収治[イイダシュウジ]
1938年生。大阪市立大学名誉教授。京都大学大学院・文学研究科博士課程単位取得退学。専門はドイツ近代・現代史

木村明夫[キムラアキオ]
1942年生。関西学院大学大学院・大学院研究員。関西学院大学大学院・文学研究科後期博士課程単位取得退学。専門はドイツ現代史

村上亮[ムラカミリョウ]
1981年生。関西学院大学大学院・研究科研究員。関西学院大学大学院・文学研究科後期博士課程修了。専門は近代ハプスブルク帝国史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紙狸

16
2012年刊行。ドイツ語の原著は09年刊で、著者は1960年生まれの教授。定評のある歴史家が、冷戦を体験していない若い世代でも分かるように、「ベルリンの壁」を巡る歴史を書いた。個人的に気にかかっていたことが、この本で判明してよかった。「壁」を越えて西に渡ろうとした市民に東ドイツ警備兵が射撃を加え死に至らしめたーこの件を巡る裁判の行方だ。385人に判決がくだり、275人の有罪が確定。警備兵に対しては執行猶予刑が普通だったとある。一党独裁体制の幹部はともかく、一般の警備兵を裁いたのは東西融和を妨げたと思う。2023/10/06

KF

8
先月は開口一番で「面白かった」と言える本とは出逢えなかった。今回は先月末からの読み始めであったが良かった。 1989年に壁が崩壊した時点で私は25歳でしかなかった。それから30年以上が経っている。2012年が翻訳版の初版であるが、その後書きで翻訳チーム三名の内の一人が書くのは「30代半ばでは分からないだろう」と。今なら40代半ば。しかもドイツ本国で分断をちゃんと学習していない、と。民主共和国の意味が正しく理解されていないとも。時が経つのは恐ろしい。世界の壁の紹介も興味深かった。 隣の半島も興味深い。2023/04/02

なつき

2
ベルリンの壁前夜から崩壊後まで。読み物としてより研究書として活用できる1冊。時系列にそって書かれているので、読みやすくはないが理解しやすい。エピローグ的に書かれていた世界の壁について知りたくなった。キプロスを巡ってトルコとギリシアが争っているのは知っていたが、分断されているとは知らなかった。2013/03/14

ユコリロ

1
ドイツの若者でさえ自国の歴史に疎くなってきているため、近現代史家が書いたベルリンの壁の歴史。とは言っても、ある程度の素養は必要で、私のようなドイツ史をほとんど知らない者にとっては、読むのに時間と根気がいりました。近年の、東ドイツへの懐古主義に対して危機感をもっているような語気の鋭さがあり、やはりコントロール下にある自由だったのだなということ、また、それから逃亡しようとした人たちの姿が印象深く残りました。同じ民族なのに、分断の歴史がまだ不可視的な部分で、でもくっきり溝を残しているのは、なんとも言えないです。2013/10/10

takao

0
ドイツ分断の歴史だな。2017/08/02

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