出版社内容情報
暴力とは異なった仕方で、ナルシシズムを肥大させるのではない仕方で、他者とむすびつくことは可能なのか？ これが、本書で考察されている問いである。
目次
わたしのなかのＩｔ
恥を知れ
悪の力と愛の力
誰が書いたものでもないメモ
結論
著者等紹介
ベルサーニ，レオ［ベルサーニ，レオ］［Ｂｅｒｓａｎｉ，Ｌｅｏ］
１９３１‐。アメリカのフランス文学研究者、クィア研究の理論家
フィリップス，アダム［フィリップス，アダム］［Ｐｈｉｌｌｉｐｓ，Ａｄａｍ］
１９５４‐。心理療法士（児童精神療法の専門家）
桧垣立哉［ヒガキタツヤ］
１９６４‐。現代フランス哲学・日本哲学・生命論を専門とする。大阪大学大学院人間科学研究科教授
宮澤由歌［ミヤザワユカ］
１９８５‐。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程、日本学術振興会特別研究員（ＤＣ）。専門として、現代フランス哲学、共同体論、クィア理論（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
耳クソ
14
「わたしたちは渇望しながら、その美しさをそなえた人物──ソクラテスの説明のなかではもちろん美少年である──に会える場所にならどこへでも走っていく」という素晴らしすぎる文章は額縁に入れて飾りたい。本書にあるさまざまな言葉にいったいどれほどの人びとが救われることだろうか、そして、いったい私がどれほど救われたことか。2023/11/09
sacit
2
知識不足のため理解できたとは言えない。ただ最初から最後までゆっくり読み進めてみて、一番最後に書かれていることに少しだけ希望を感じた。2022/12/16
seer
1
精神分析に関する知識が足りず、ひたすら目が滑ってしまって良く分からなかった... 人称的ナルシシズムは 愛するものを自分のものにしたいと考える愛の形で、これは愛の対象を自分に限定しているのと同一で、これは自分自身を誇大化させ、攻撃性を伴う（ということでいいんだろうか？） そうではない愛の形を探るというのが本書の目的で、「非人称的ナルシシズム」というのをキーワードに１～３章にわたっていくつか愛の形が例示されていたが 結局「非人称的ナルシシズム」が何なのかについては良く分からなかった。 2022/03/09
