内容説明
文化史的視点を加えて浮かび上がらせる「魔」の批評的作用と怪異性との重層的構造。
目次
到来する「魔」
第1部 子供、その他者性(『龍潭譚』―泉鏡花の幼年世界;イロニーとしての少年―『化鳥』論;『鶯花径』論―鏡花世界における否定の作用)
第2部 異貌の世界(『三尺角』論―イリンクスの光景;『高野聖』―「代がはり」の意味するもの;『陽炎座』再考―死の祝祭;『妖剣紀聞』論―偶像の競合)
第3部 表層のドラマ(挑戦する衣装―『貧民倶楽部』;亡霊としての江戸―『註文帳』の射程;『縷紅新草』論―事件としての意匠)
著者等紹介
種田和加子[タネダワカコ]
1953年高知県に生まれる。1975年立教大学文学部卒業。1984年立教大学大学院文学研究科博士課程後期課程満期退学。現在、藤女子大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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