出版社内容情報
満洲経営を「知」で支え、戦後「日本株式会社」の枠組みを用意しながらもマルクス主義の母胎でもあった得意な組織の全史を振り返る
内容説明
日本の満洲経営を「知」で支え、戦後「日本株式会社」の官僚支配システムをも準備した伝説の組織、満鉄調査部。後藤新平による創設以降、ロシア革命、満洲事変、日中全面戦争へと展開する東アジア史のなかで数奇な光芒を放ったその活動の全歴史を辿りなおす。その全活動と歴史的意味。
目次
序章 課題と方法
第1章 満鉄調査部の創立―1907~1916
第2章 ロシア革命と満鉄調査部の本格的稼動―1917~1926
第3章 臨時経済調査委員会の活動―1927~1930
第4章 満洲事変後の満鉄調査部―1931~1936
第5章 南郷龍音と満鉄経済調査会
第6章 日中戦争後の満鉄調査部―1937~1941
第7章 満鉄調査部のユダヤ人問題調査
第8章 満鉄調査部員の日常生活
第9章 満鉄調査部事件への道―1930s~1941
第10章 満鉄調査部事件の勃発とその顛末―1941~1945
第11章 満鉄調査部の戦後―1945~
著者等紹介
小林英夫[コバヤシヒデオ]
1943年東京都生まれ。71年、東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程満期退学。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授。日本企業の海外展開の過去・現在・未来を主要テーマとし、戦後のいわゆる「日本的経営」の思想的・歴史的源泉を満洲に探る研究で知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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