内容説明
都図絵に描かれた障害者から近代の障害者教育まで、実践家と研究者が共同でつくりあげた京都の障害者史入門。
目次
1 コースで歩く障害者の京都(琵琶法師の道;地獄・極楽の道;河原芸能の道;近代の盲聾教育の発祥を訪ねる)
2 京都障害者史点描(悲田院;豊国神社;物吉村―ハンセン病患者の集住地;岩倉村への道;白川学園)
戦前・京都の聴覚障害者福祉を学ぶ
滋野小学校の特別学級と田村一二先生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いたち野郎
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これは京都という地域にコミットしている点がユニークな一冊。ではそれ以外に住む人々にとって無関係かというと当然そんなことはなく、地域性・歴史があまりわからなくても学ぶところは多々ある。障害者が優遇された時代、不遇を迎えた時代、その転換にあるキーなどが丁寧に描かれている。しかしそのどちらをとっても、障害者の歴史は第三者(=健常、または権力)から何らかを施された歴史でもあり、それに違和感を感じてはいたが、しかし社会はさまざまな類型が集合していることを考えるとそれも自然なのか、と。2022/02/20