内容説明
烈士とは、「利害や権力に屈せず、国のために節義を堅く守る人」を指し、義のためならばその場で命さえも惜しまぬほどの「烈しさ」を持つ人を指す。本書は、韓国社会における死の扱いを分析し、「烈士」の誕生と生成過程を考察した力作。また、最も重要なキーワード「恨」とは何かを問い、「社会構造」や「民族」といった観点まで洞察する。
目次
序章(研究課題の設定;若干の概念規定および分析の視点)
第1部 「烈士」の誕生と生成過程(「烈士」の誕生(1970年代)―全泰壱の生と死をめぐって
「烈士」の生成過程(1980年代))
第2部 「烈士」の遺族たちによる運動圏への参与過程(李小仙にみる母親のモデル(1970年代)
「遺家協」と遺された親たち(1980年代))