世界史の鏡<br> 中国明末のメディア革命―庶民が本を読む

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世界史の鏡
中国明末のメディア革命―庶民が本を読む

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  • サイズ B6判/ページ数 160p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784887085060
  • NDC分類 023.22
  • Cコード C1322

出版社内容情報

『文藝春秋』2009年6月号「BOOK倶楽部」より
「メディア革命」とは中国の明朝末期に多くの書物が出版されるようになったことを指す。それは日本の図書館においても,それらすべてを貴重書扱いできなくするほど爆発的な分量であった。・・・略・・・こうした変化を支えたのは,当然ではあるが購買層の増加であった。皇帝を頂点とする官僚・地方の有力者・大商人ら支配階層はいつの時代も書物の購読者であった。・・・略・・・正史『三国志』は明末に『三国志通俗演義』となって初めて人々に受容され,愛好された。・・・略・・・庶民が本を盛んに読み始めるのは,日本では中国より百年以上遅れた江戸時代の中期以降のことであった。・・・略・・・文化とは何かを,発信する側ばかりではなく受け取り手の側から再考してみる。それはまことに興味深い作業である。本書はその際の、実に確かな足がかりを提供してくれる。 (評者:本郷和人)

内容説明

ひとことで言えば「多・大・速」。書物の多様性、大規模企画の出現、出版速度=スピードアップ!明代末の嘉靖元年=1522年以降の中国でメディア革命が実現。絵入りの『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』…を庶民が読み始めた。

目次

第1章 中国書籍史における明末(「陀羅尼」に始まる印刷;仏教の世界と印刷術 ほか)
第2章 書物の形態の変化―線装の成立(紙の発明;書物の形態と印刷術の発明 ほか)
第3章 図像の氾濫(文集の肖像;画本の時代 ほか)
第4章 小説の爆発(中国における虚構作品の成立;小説批評の誕生 ほか)
終章 出版と明末社会(明末出版の「多」「大」「速」;董家焼き打ち事件 ほか)

著者等紹介

大木康[オオキヤスシ]
1959年横浜生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程(中国語中国文学専門課程)単位取得退学。博士(文学)。東京大学東洋文化研究所助手、広島大学文学部助教授、東京大学文学部助教授、同東洋文化研究所助教授を経て、東京大学東洋文化研究所教授。専門は、中国明清時代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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つまみ食い

3
「本」というメディアの変遷(竹簡・木簡から冊子へ)やそうしたメディア変遷の背景にある社会的状況、またメディアの変化が社会へ与えた影響が明末を一つの転換点として注目する視点から手堅く、かつコンパクトにまとめられている2022/02/16

maqiso

2
明代後期に、科挙の受験人数が増えたことで知識層が増え、書物の需要が高まり、解説書や小説も含めて印刷物の数が爆発的に増えた。長編小説の登場や巻物から冊子への転換が、印刷術の発明からかなり遅れているのが面白い。2020/03/24

佐藤丈宗

2
中国明代の出版文化をフォーカス。この時期に起こった出版文化を、装丁の変化、図像の位置付け、白話小説の流行といった現象に着目して概観する。現存する中国漢籍には「ガラス越しに見るもの」と「手に取って見られるもの」があるという著者の実感が込められた本書のプロローグ。その違いは何か? これこそが明末に起きた出版革命であり、本書を通じて明かにされるテーマである。2018/03/13

sfこと古谷俊一

1
製本方法の変更や明朝体の採用などで書籍が量産しやすい技術が確立され、小説なども含めた書き下ろし本が大ブームを引き起こした明の末期を「メディア革命」として捉えた本。2009/03/07

Jirgambi

0
工具書は確かに中国研究の他に使う場面を未だ知らない。そして嘉靖年間以降でも帝政期の本は、気持ちとしては貴重図書。2016/11/17

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