内容説明
いったい、いつ、どこで、どのような集団が、どのようにして、そしてなぜ、ムギを栽培化し、ヒツジを家畜化するようになったのだろうか。考古学的な資料を基に、この壮大な変革の過程を追尾する。
目次
第1章 ムギとヒツジの自然環境
第2章 さまざまな前適応―終末期旧石器文化
第3章 狩猟採集民の農耕―先土器新石器文化A
第4章 農耕牧畜民の農耕―先土器新石器文化B
第5章 家畜化の進行―先土器新石器文化B中・後期
第6章 農耕と牧畜の西アジア―先土器新石器文化B中・後期~土器新石器文化初頭
第7章 遊牧の西アジア―先土器新石器文化B後期~土器新石器文化前半
第8章 ムギとヒツジのその後
著者等紹介
藤井純夫[フジイスミオ]
1953年山口県生まれ。東京大学文学部卒業。現在、金沢大学文学部助教授
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感想・レビュー
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六点
92
ムギとヒツジを核にして古代オリエント文明は発生した。と、六点は高校時代学んだ記憶がある。ただ、一朝一夕で文明というものが出来上がるわけでも無く、風土や生物の地理的分布などが備わっていなければ、牧畜や農耕も行えず、作物も違った物を選択すれば、出来上がる文明というものも、違った姿になる。その受容と変遷の姿を考古学の視点から迫ったものである。最初に、完新世からの気候変動がオリエントでどの様に影響したかから始まる。長い長い、農耕への道を経巡る知的大冒険に誘われた。これで、1000冊読了になりました。2022/05/30
さーもんマヨ
3
農耕牧畜の起源考察。狩猟より漁業のが定住的なのかも。農耕より狩猟のが労働時間は短いらしい。であるのに農耕に移行したのはなぜなのか、理由があったはず。2014/02/20
陽香
1
200109102013/11/22