内容説明
1959年、ローマ。ドラキュラは、モルダヴィア公女アーサ・ヴァイダと結婚しようとしていた。ジャーナリストのケイトは、死期を待つボウルガードと、彼を世話する美少女ヴァンパイア、ジュヌヴィエーヴを訪ねてローマに飛ぶ。そこには英国のスパイ、ボンド中佐も。その華やかな映画の都ローマに、ヴァンパイアの長生者を狙う謎の“深紅の処刑人”が出現し、町を恐怖に陥れる。その目的とは、果たして―?ドラキュラ成婚に沸くローマ。長生者を狙う謎の処刑人!本邦初訳の中編を収録したシリーズ完全版第三弾!
著者等紹介
ニューマン,キム[ニューマン,キム] [Newman,Kim]
1959年、ロンドンに生まれる。少年時代から映画とホラー小説に熱中。1982年より雑誌に映画評を連載し、84年からは創作を開始。92年、ドラキュラが英国を支配した改変世界を描いた『ドラキュラ紀元一八八八』(アトリエサード/旧題『ドラキュラ紀元』東京創元社)を発表。世界幻想文学大賞などの候補にあがり、シリーズ化して現在も継続中
鍛治靖子[カジヤスコ]
英米文学翻訳家。東京女子大学文理学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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massda
1
邦訳済み3冊目だけ読んでいなかったのを今回あらためて読んで、また1冊目から新バージョンで読み始めてしまいました。面白いです。2021/06/04
flatscan
0
3部作の最終巻。とにかく大満足のシリーズ。エルダー連続殺人事件の犯人「深紅の処刑人」とは誰か?というミステリー仕立てにしつつ、ローマに潜むヤベー奴とか、吸血鬼の生態とか、ボウルガードの生涯とか、イギリス情報部のボンドとか、盛りだくさんでお腹いっぱい。さらに短編「アクエリアス」収録でお得。こっちは殺人事件を追うケイトがメイン。にしてもケイト大活躍。ドラッグが効かない吸血鬼に対して”効かせる方法”が凄くよくできてて感心。セーラー服戦士だった”ねずみ”も活躍してて嬉しい(ブレザー服戦士?になってしまったが)2023/04/23