内容説明
己のライヴァルとしのぎを削って対決し、凌駕する―ルネサンスは模倣の時代であり、それは競争で始まった。その中心にはミケランジェロがおり、彼こそがこの時代の大いなる主人公であった。競争というプリズムを通して語られたミケランジェロ、レオナルド、ラファエッロ、またティツィアーノらの実像による芸術創造の奇跡。
目次
1 序(模倣と復興;アゴン;比較論)
2 主役(ミケランジェロ)
3 敵対者たち(レオナルド;ラファエッロ;ティツィアーノ)
4 結び(バンディネッリとチェッリーニ)
著者等紹介
ゴッフェン,ローナ[ゴッフェン,ローナ] [Goffen,Rona]
1944年、米国東部、ブルックリンに生れる。1974年にコロンビア大学で博士号を取得。学位論文“Icon and Vision:the Half‐length Madonnas of Giovanni Bellini”,Columbia University.同年、プリンストン大学の美術史・考古学助教授に就任。ハーヴァード大学附属フィレンツェ、ヴィッラ・イ・タッティ・ルネサンス研究所研究員、デューク大学助教授、准教授、教授を経て、1990年、ラトガース大学へ移籍、美術史学科長に就任。1997年よりワシントン、ナショナル・ギャラリーの視覚芸術高等研究所(CASVA)諮問委員。2004年、60歳で病により死去。アメリカにおける著名なイタリア・ルネサンス美術史家で、特にヴェネツィア絵画史の分野で優れた業績を残した
塚本博[ツカモトヒロシ]
1950年、東京都に生れる。早稲田大学第一文学部、同大学院文学研究科美術史学博士課程修了。イタリア・ルネサンス美術専攻。明治学院大学講師、横浜市立大学講師。また朝日カルチャーセンターとNHK文化センターで各種の西洋美術史講座を担当。毎年、旅行社の海外美術ツアーを立案し、同行講師として欧米各地の芸術都市や美術館に赴く
二階堂充[ニカイドウミツル]
1949年、高知県に生れる。早稲田大学第一文学部、同大学院文学研究科修士課程で美術史を専攻。専門は日本美術史。福島県立美術館学芸員、横浜美術館学芸課長。横浜国立大学講師、女子美術大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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