内容説明
ヒトはなぜ走りつづけるのか。ネット社会をはじめとした技術革新、移動や情報伝達の超高速化は、時間的ユトリや幸福をもたらさず、皮肉にも、不安とあせり、そして格差を助長する。ヒトをおいたてる現代社会の切迫感はどこからくるのか。「時間泥棒」の正体に肉迫する。
目次
1章 加速化のとまらない現代
2章 おおきく、おもたく、永続しようとする存在から、ちいさく、かるく、流動消失しようとする存在へ
3章 「待子サン」たちの時間:加速化のなかのジェンダー変容
4章 「おれさま」意識(ジャイアニズム)と、「せかす」圧力
5章 スピード感への耽溺現象の人類学
6章 「ユックリズム」の含意とゆくえ
7章 つかいきれない速度:大量生産・高速輸送がもたらす飽和と大量廃棄
8章 人材のマクドナルド化:新兵補充と「リストラ」
9章 「自然」とマクドナルド化など加速化社会
著者等紹介
ましこひでのり[マシコヒデノリ]
1960年茨城県うまれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了(博士:教育学)。日本学術振興会特別研究員などをへて、現在、中京大学国際教養学部教授(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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