出版社内容情報
Ⅰ部は、金田一京助にはじまる「〈アイヌ〉学」がどのようにして生成してきたのかを、金田一と知里幸恵・真志保の姉弟に焦点を当てて論じたもので、〈アイヌ〉を学問の対象とすることが、金田一と知里姉弟にとって、どのような位相差をはらんでいたかをあきらかにする。
Ⅱ部は、アイヌを日本人にとっての他者としてどのようにとらえてきたのか、とらえているのか、そういった〈他者〉についての表象のあとを追った。
Ⅲ部は、〈他者〉=アイヌの生活する場所を北海道と呼ぶことで、そこにどのような言説が繰り広げられたのか、近代文学のなかから抽出。
Ⅰ部〈アイヌ〉学の誕生
①金田一京助
②知里幸恵編著『アイヌ神謡集』
③知里真志保
Ⅱ部〈他者〉をめぐる言説
①〈アイヌ絵〉の言説
②〈他者〉の文学
③〈他者〉の言語─知里幸恵『アイヌ神謡集』《序》文をめぐって
Ⅲ部〈北海道〉という場所
①〈風景)の経歴
②批評の消去―志賀直哉「網走まで」
内容説明
アイヌという“他者”、アイヌの“他者”である日本人。いかにかかわり、どのような表象を繰り返してきたか、を検証する。
目次
第1部 “アイヌ”学の誕生―金田一と知里と(金田一京助;知里幸恵編著『アイヌ神謡集』;知里真志保)
第2部 “他者”をめぐる言説(“アイヌ絵”の言説;“他者”の文学;“他者”の言語―知里幸恵『アイヌ神謡集』“序”文をめぐって)
第3部 “北海道”という場所(“風景”の経歴;批評の消去―志賀直哉「網走まで」)
著者等紹介
丸山隆司[マルヤマタカシ]
1948年、京都市生まれ。東京都立大学大学院博士課程単位取得退学。藤女子大学文学部日本語・日本文学科教授。専攻は日本古代文学/アイヌ語/アイヌ文学
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