国民文学のストラテジー―プロレタリア文学運動批判の理路と隘路

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  • サイズ A5判/ページ数 253p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784881646236
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C1090

内容説明

戦中戦後の「国民文学」論は、“政治と文学”の対立を止揚する実践的な議論であり、ナショナリズムが高揚する時代の中で、プロレタリア文学運動を再起動させる試みだった。本書は、1930年代および50年代の「国民文学」論争を読み解き、「国民文学」が時代の中で果たした役割を再検討することで、プロレタリア文学運動に後読する革命文学の理論として構想された「国民文学」論の戦略を明らかにする。

目次

序章 “国民文学”とは何か
第1章 国民文学論の動因―“政治と文学”論争の問題
第2章 国民文学の生成―林房雄『青年』の実践
第3章 戦後国民文学論の企て―再帰する“政治と文学”
第4章 国民文学の本源的蓄積―佐多稲子「みどりの並木道」における主体構築
第5章 戦中・戦後の差異と反復―革命運動の理論と天皇制の問題
結章 国民文学論から“近代の超克”論へ
付録 国民文学論文献目録

著者等紹介

内藤由直[ナイトウヨシタダ]
1974年、大阪市生まれ。立命館大学大学院文学研究科日本文学専攻博士課程後期課程修了。博士(文学)。専攻は、日本近代文学。現在、龍谷大学文学部特任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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