西洋古典叢書
弁論家の教育〈1〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 246,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784876981595
  • NDC分類 809.4
  • Cコード C1398

内容説明

弁論家、政治家を志す人びとの必読書となり、人文教育の形成に寄与した重要古典。本邦初完訳。

目次

初等教育の諸前提
家庭教育と学校教育
子供の才能の見分け方と子供の取り扱い方
文法(文法の範囲と基礎;正しい言葉づかいの規則;正しい言葉づかいの原理;正書法)
文法教師による読み方の指導
文法教師のもとでの弁論予備練習
文法以外の諸学科
発声と身振りとの訓練
諸学科の並行学習
子供をいつ弁論術教師に委ねるべきか〔ほか〕

著者等紹介

森谷宇一[モリタニウイチ]
大阪大学名誉教授。1940年京城生まれ。1971年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。東北大学助教授、大阪大学助教授、教授を経て2004年退職

戸高和弘[トダカカズヒロ]
大阪大学非常勤講師。1960年福岡県生まれ。1991年大阪大学大学院文学研究科博士課程修了

渡辺浩司[ワタナベコウジ]
大阪大学助手。1962年東京都生まれ。1998年大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。大阪歯科大学非常勤講師、大阪市立大学非常勤講師

伊達立晶[ダテタツアキ]
同志社大学文学部専任講師。1966年大阪府生まれ。2002年大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。2005年現職
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

8
共和政から帝政に体制が変わって不正と放蕩が蔓延し、弁論術も理性の説得から感情の煽動に変容する紀元1世紀、古典的弁論術の再興を試みる著者は、弁論術を磨くのではなく教育するという点に的を絞ったという。弁論術の学校を構えた著者の教育経験を踏まえた本書はその冒頭から、赤ん坊に相応しい乳母の素養や個人教授と学校教育の違いのような、社会的コミュニケーションの場に弁論術を差し戻して再定義する。そこには、腐敗した社会を擁護し、対立を排除する側に回った弁論術をギリシア的「徳」(Virtus)から再構築を試みる意志が見える。2022/08/04

ラウリスタ~

3
一時間あまりでの一気読み。幼少期にどのように弁論、文法を学ばせるべきかって話しに始まり、弁論術の基本的なことをつらつらと書く。予期していたよりもはるかに読みやすい内容。ただ問題は、この後が長いってこと。思うに、クインティリアヌスの文章は現代人にとってはあまりにも冗長なんだろう。5分冊で訳で出るところ、まだ三冊。読みたい部分はまだ未訳。というかフランス語とかでもなかったりする。入手が難しい本がこんなに手軽に読めるのはありがたい。2014/08/21

栗山 陸

1
読書会の課題図書。それはそうとして、ラテン語を母語として話していた人が、自分の言語について当時の目から文法的考察を加えるのはほんとうに面白い。当時の教育観と現在のそれとの異同を論じるのも、なかなかよかった。2011/12/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/182974
  • ご注意事項