内容説明
中国では「小日本鬼子」と迫害され、祖国に帰って来れば「中国人、帰れ」。幾重にも疎外され、苦難を強いられた「中国残留日本人孤児」。長い国賠訴訟の末、日本政府は新しい支援策を作ったが…。高齢化する受難の人たちの「現在」を伝える。
目次
1 朗読劇「わたしたち、なにじんですか?」(祖母と孫の会話;孤児たちの体験談/逃避行 ほか)
2 残留孤児たちが歩いてきた道(母の顔を覚えていない;「集団自決」で母と妹が殺された ほか)
3 八人の家族を満州で失って―宮島満子さんの手記(一家一一人の賑やかな暮らし;ソ連機の銃撃の下を地獄の逃避行 ほか)
4 国賠訴訟から政府の支援策まで(なぜ、祖国を訴えたのか;責任を認めぬ国と大阪地裁判決 ほか)
著者等紹介
樋口岳大[ヒグチタケヒロ]
1978年大阪府大東市生まれ。同志社大経済学部卒。02年4月、毎日新聞社に入社し、福井支局に配属。05年10月に阪神支局(兵庫県尼崎市)に異動し、宗景氏と知り合う。06年4月から中国残留日本人孤児の取材を続けている。尼崎市在住
宗景正[ムネカゲタダシ]
1947年岡山県生まれ。岡山県立高松農業高校を卒業。66年塩野義製薬(株)に入社。99年個展「WORKING WOMEN」、03年妻との二人展「Scotland 古城を巡る旅」を開催。05年会社を退職。06年樋口岳大氏と共に中国残留日本人孤児の取材を開始し、写真展「祖国よ 中国残留日本人孤児はいま」を関西各地で開催。尼崎市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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