セミパラチンスク―草原の民・核汚染の50年

セミパラチンスク―草原の民・核汚染の50年

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  • サイズ A5判/ページ数 156p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784874982259
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C0036

内容説明

セミパラチンスクは旧ソ連の核実験場であったが、今も多くの人びとが生活し続ける大草原だ。草原の海原には馬や牛が放牧され、人びとの笑顔があった。だが、苦渋に満ちた人びとの表情も見続けてきた。そして、著者自身、目の見えぬ放射能にさらされる恐怖も体感し続けてきた。核被害の実態を取材して五年。被曝者たちの目を覆いたくなるような実態は私の心を重くする一方で、私自身、写真家として何ができるのかを自問自答し続けることとなった。この核被害は今もなお、いつ終わるとも知れず続いている。このままではソ連時代、沈黙を強いられた人々の叫びは21世紀に持ち越されてしまう。旧ソ連の行った核実験の実態を、無念の思いで倒れていった人々の怒りと叫びを、何とかして伝えたいという一心で、通い続けた五年間でもあった。

目次

ベーリック君との出会い
初めてのカイナール村
人体実験をされたたった一人の生き残り
核秘密都市クルチャトフと爆心地
核コンビナート
ハエが飛び交う病室
六本足の子牛
ガラス瓶の中の胎児たち
スパイごっこ
地下核実験場と「原子の湖」〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホレイシア

3
放射能汚染関係、何となくとまらなくなってしまった。「セミパラチンスク21」って結構以前から興味がなくはなかったので、この際に。こちらは「イラク」と違ってショッキングな写真はなく、ありのままの現地の方たちの暮らしが淡々とおさめられている。文章は感傷的でいただけないが、まあ写真集だからね。私が生まれる前から核実験が繰り返された土地に、まだ人が住んでいる。他の地域に比べて少し心配事、厄介事が多い、でも日々の営みはそれなりに続いている。さて、どう考えたものだろう。2011/10/17

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