内容説明
旅は父子と息子・親子関係の回復をかけて始まった。雪豹と遭遇し、山ヒルとたたかい、激流を渡り、吹雪の岩山を這い登る4~5000メートルのネパールの奥地、ドルパ。写真家の父と12歳の息子はそこで、何を見、何を感じ、何を得たか―。体験をありのままに綴った異色のヒマラヤ紀行。
目次
1 カトマンドゥまで
2 秘境ドルパを行く
3 ムスタンへの旅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュースの素
4
21年前の刊で少し古いがヒマラヤの状況はさほど変わっていないのではと思う。ジャーナリストで写真家の父親がふと思い至り、12歳の息子を連れて取材でネパール奥地を二ヵ月かけてトレッキングする。父はさすがに仕事柄知識も考えも深い。本を読むだけでも旅の大変さが伝わる。日本の日常とは違い、思いがけないトラブルが常に発生する。激流には橋が無いし、下痢や風邪や発熱は付き物。日本に帰り、息子は変わった。反抗期でブスッとしてたのが自発的に動くようになり親も驚いたそうだ。旅は人を作るなぁ。2016/10/13