内容説明
県民の四人に一人が死んだ沖縄戦。その最大の犠牲者は住民だった。“鉄の暴風”の下、人々はいかなる日々を生き、かつ死んでいったか―。初めて公刊される一住民・一家族の克明な体験記録。
目次
1 戦場になった沖縄
2 母と子の戦場
3 沖縄戦を見る視点
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Takao
2
1995年2月10日発行(初版)。27年前の発行。沖縄戦の体験を語る「ある母」安里要江さんは1920年生まれ、2年前の2020年11月に99歳で逝去。本書は、県立博物館学芸課長(出版時)の大城将保氏が「Ⅰ戦場になった沖縄」「Ⅲ沖縄戦を見る視点」で沖縄戦の全体像を記し、安里さんの証言「Ⅱ母と子の戦場」が綴られる。もともと軍隊のない平和の島だった沖縄に初めて軍事施設らしきものができたのが1941年だということも知った。果たして軍隊は住民を守るものなのかどうか。戦死した伯父が沖縄で何をしたのかも気にかかる。2022/07/23