内容説明
グループホームは、住まいの形態の一つですが、ホームを用意するだけでなく、世話人を配し、食事の提供をおこなうなど、生活上の諸事万端にわたって支援しています。通勤寮という住形態も地域生活支援の一環ととらえられる今日、主に本人支援をおこなう地域生活支援センターを称する通勤寮を3題、また、在宅障害者の生活上の諸事万端にわたる困りごとに24時間体制で対応しサービスを提供する、主に家族支援をおこなう地域生活支援センターを2題、それぞれ収録しています。本号は、グループホーム用に設計された建物は数少なくかつ情報収集も困難であり、また、借家や公営住宅でも成立する―そこにこそこの制度の良さがあるのですが―ので、全国を見て回った著者が報告をまとめました。これに、ホームを開設するさいにこんな基本データが参考になるとして作成し記入してもらったホーム内容データ、設計者がいるホームのみ建築データ、および平面図と写真で各ホームを紹介しています。したがって本号は、「建築設計資料」というより知的障害者の「地域生活設計資料」と言えます。
目次
知的障害者の地域生活支援―在宅障害者およびグループホーム生活者に対して(グループホームでの生活;知的障害者の地域生活をバックアップする―地方自治体による知的障害者の生活寮等の主な制度一覧;グループホームでの生活をバックアップする;知的障害者のグループホームの3要素 ほか)
ある記録 地域からの風―生活寮の素描
実例資料編(家族生活支援・既存 甲賀郡障害者生活支援センターOPEN SPACEれがーと;家族生活支援・新築 東松山市障害者生活支援センターケアサポートいわはな;通勤寮/地域生活支援 伊達市地域生活支援センター;通勤寮/地域生活支援 おしまコロニー地域生活支援センター ほか)
著者等紹介
林章[ハヤシアキラ]
愛知工業大学建築工学科建築計画研究室
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