出版社内容情報
近年,日本語研究で注目される「配慮表現」。古代語から現代語までの歴史的変化と,現代の日本各地に見られる地理的・社会的変異という2つの観点から,分野の異なる研究者16名が時間をかけて共同研究を行いその多様性を追究。
この本は,近年,日本語研究の中で注目されるようになってきている「配慮表現」を多角的に研究したものである。古代語から現代語までの歴史的変化と,現代の日本各地に見られる地理的・社会的変異という主に2つの観点から,専門分野が異なる日本語研究者16名が時間をかけて共同研究を行い,日本語の配慮表現の多様性を追究した成果である。(この本の目的と構成)
第1部 配慮表現の多様性の概観
配慮表現の多様性をとらえる意義と方法(野田尚史)
配慮表現の歴史的変化(高山善行)
配慮表現の地理的・社会的変異(小林 隆)
第2部 古代語の配慮表現
奈良時代の配慮表現(小柳智一)
平安・鎌倉時代の依頼・禁止に見られる配慮表現(藤原浩史)
平安・鎌倉時代の受諾・拒否に見られる配慮表現(森野 崇)
平安・鎌倉時代の感謝・謝罪に見られる配慮表現(森山由紀子)
第3部 近代語の配慮表現
室町・江戸時代の依頼・禁止に見られる配慮表現(米田達郎)
室町・江戸時代の受諾・拒否に見られる配慮表現(青木博史)
室町・江戸時代の感謝・謝罪に見られる配慮表現(福田嘉一郎)
明治・大正時代の配慮表現(木村義之)
第4部 現代語の配慮表現の地理的・社会的変異
現代語の依頼・禁止に見られる配慮表現(岸江信介)
現代語の受諾・拒否に見られる配慮表現(尾崎喜光)
現代語の感謝・謝罪に見られる配慮表現(西尾純二)
第5部 現代語の配慮表現の多様性
談話の構成から見た現代語の配慮表現(日高水穂)
携帯メールにみられる配慮表現(三宅和子)