日本語を教えるための第二言語習得論入門

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日本語を教えるための第二言語習得論入門

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  • サイズ A5判/ページ数 203p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784874244807
  • NDC分類 810.7
  • Cコード C1081

出版社内容情報

日本語教師にとって「これだけは知っておきたい!」第二言語習得の考え方をやさしく紹介。学習者の誤りの原因は?母語はどんなふうに影響するのか、習得の順序はあるのか、文法指導に意味はあるのかなどを、実例をもとに解説。

日本語教師にとって「これだけは知っておきたい!」第二言語習得の考え方をやさしく紹介。「日本語教育になぜ第二言語習得論が必要か」という疑問に答える一冊。学習者の誤りの原因は?母語はどんなふうに影響するのか、習得の順序はあるのか、文法指導に意味はあるのか、といった内容を豊富な実例をもとに解説します。練習問題付。半期の授業に最適。

(まえがきより)
本書は、第二言語習得の分野でわかってきたことの中から、日本語を教える現場で授業についていろいろ考えたり、授業の中で起こった様々な現象について考えるときに、「こういうことを知っていたら助けになる」ということをわかりやすく紹介することを目的としています。第二言語習得についての研究の入門書というよりは、日本語を教える人やこれから教えてみたい人のために本当に必要なことに絞ってありますが、最新の研究成果なども入れてありますので、この分野の勉強や研究を始めたい人にとっての「最初の一冊」にもなる内容になっています。

第1章 第二言語習得論とは
1.「対照分析」の時代
2.「対照分析」から「誤用分析」へ
3.中間言語分析へ

第2章 中間言語:学習者独自の言語体系
1.日本語学習者の中間言語:「に」?「で」?
2.自分の「独自のルール」には、自分でも気づいていないこともある
3.学習者独自の文法は何から作られるのか
4.中間言語の発達

第3章 学習者の母語は第二言語習得にどう影響するか
1.母語は悪者か?
2.母語の転移
3.転移は母語からのものだけではない
4.母語の転移はいつ起きるのか
5.言語転移が起きやすい領域
6.典型性の影響
7.習熟レベルによる違い
8.学習者要因の影響

第4章 習得には決まった順序があるのか
1.「習得順序」の発見
2.「習得順序」とは、何がどうなる順序か
3.本当に母語に影響されない普遍的順序があるのか
4.どんな文法項目にも決まった習得順序があるのか
5.「発達順序」と「習得順序」
6.発達段階は飛び越えられないという考え方
7.習得の順序通りに教えたほうがいいのか

第5章 必要なのはインプットかアウトプットか
1.言語習得に大切なのはインプットだという考え方
2.言語習得にはインターアクションが必要だという考え方
3.言語習得にはアウトプットも必要だという考え方
4.アウトプットの効果
5.言語習得には気づきが必要
6.アウトプットのもう一つの効果:自動化

第6章 文法を教えることに効果はあるのか
1.意識的に得られた知識と無意識的な知識とは
2.意識的な学習はコミュニケーションに役立つ知識になるか
3.教室での学習の役割
4.理解可能なインプットだけでは習得が難しいもの
5.目立ちやすさや余剰性は母語によって異なる
6.教えたことがそのまま習得されるわけではない
7.教室でのインプットに注意を払おう
8.インプットからしか習得できないもの
9.習得環境による教室の役割の違い

第7章 教室で何ができるのか
1.インプット重視の指導
2.言語形式に焦点を当てる
3.フィードバックはどう行えば効果的か
4.再び、教える順序について

第8章 言語習得に及ぼす年齢の影響
1.外国語は早くから始めたほうがいいのか
2.子どもは二つの言語をどう学習するのか

第9章 言語習得に及ぼす個人差の影響(1)
1.言語適性
2.女性のほうが言語学習に向いているのか
3.学習スタイルの違い

第10章 言語習得に及ぼす個人差の影響(2)
1.動機づけと第二言語習得
2.学習者の性格は第二言語習得に影響するか
3.曖昧さに対する寛容性
4.学習ストラテジー
5.「不安」や「緊張感」の影響
6.個人差に関するまとめ

第11章 まとめ:教室で私たちにできること
1.第二言語習得論から見た第二言語教育
2.習得は時間のかかるプロセス
3.「習得が難しい」と決める前に
4.教えたものはすぐ使えなければいけないのか
5.学習者と同じ方向を見て進むことの重要性
6.おわりに

【著者紹介】
大関浩美

東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。お茶の水女子大学人間文化研究科博士前期・後期課程修了。博士(人文科学)。アーク・アカデミー等の日本語学校非常勤講師、東京大学留学生センター特任講師等を経て、麗澤大学外国語学部・同大学院言語教育研究科准教授。専門は第一・第二言語習得、日本語教育。著書に『第一・第二言語における日本語名詞修飾節の習得過程』(くろしお出版)、主要論文に「日本語学習者の連体修飾構造習得過程」『日本語教育』121などがある。

白井恭弘

東京生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)修士課程(英語教授法専攻)、博士課程(応用言語学専攻)修了。Ph.D.(応用言語学)。大東文化大学外国語学部英語学科助教授、コーネル大学アジア研究学科准教授等を経て、ピッツバーグ大学言語学科教授。言語科学会(JSLS)会長。専門は言語学、言語習得論。著書に『外国語学習に成功する人、しない人』(岩波科学ライブラリー)、『外国語学習の科学』(岩波新書)などがある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホシ

18
現役が入門本を読みました。大学で学んだ事の整理にもなったし、初めて知った事もあった(恥)。第二言語習得論の重要事項を丁寧かつ分かりやすく、まとめてあります。読んでいると私の普段の授業の拙さを思い知らされます。そして、読みながら思ったのは、第二言語習得論(SLA)の知識は語学教師のみならず学習者の側にとっても非常に有用であるという事。外国語を学習する時は、自身の学びをモニタリングする事が重要だと、私は思っていますが、この時にSLAが役に立つと強く思いました。2020/01/22

isao_key

6
第二言語習得(SLA)について、外国人に日本語を教える場合の具体的な指導法や考え方が書かれた本。11章から構成され各章の最後にまとめと練習問題がのせられている。この中で同じ意味を持つ「だけ」と「しか」に触れ、日本語学習者がほとんど「しか」を会話で使用していないことを指摘する。その原因として「しか」の聞き取りにくさにあると分析している。「だけ」は「だ」も「け」も母音を含み「だ」が濁音なので音としても際立つのに対して、「しか」はどちらの音も無声子音であるうえ、「し」の母音が無声化していることが要因だという。2013/02/21

co1024

1
子どものバイリンガル教育、語学のセンスの有無、年齢の影響等興味深い話題が多く、参考になる。2017/02/19

宵子

1
日本語教師のための第二言語習得論の入門書であるが、語学を教える人の全てにお勧めできる本。各章の終わりにまとめがあるなど、とても分かりやすく書かれており、教科書としても役立つ。特に子供がバイリンガルになる条件の話が面白かった。2013/05/13

Tres tristes tigres

1
めちゃくちゃ読みやすかったし、めちゃくちゃ分かりやすかった。まずこれ読んで、次に迫田先生のとか小柳先生の読むといいなぁと思った。カミンズの理論が凄く分かりやすかった。2011/10/12

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